囚われの口づけ second kiss (ページ6)

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54話　湯けむりとうたた寝ページ6

爆豪side

爆豪「おい、クソ女！！」

俺はクソ女の元まで駆け寄った

明らかに今がヤバい状況だと悟ったからだ

貴「う…」

俺はクソ女の肩を揺らし、意識があるかどうかを確かめようとした

だけど、

爆豪「っ、あちぃ…」

肩に触れただけで、けっこう高めの体温を感知できた

もしかしてこいつ、ずっと湯船に浸かってたってことねぇよな…？

貴「あ…」

爆豪「！！クソ女！？」

貴「あ…つい」

…は？

…いま「あつい」って言ったかこいつ

二時間風呂にこもってて、ぐったりしてて、「あつい」の一言…

のぼせただけじゃねぇか！！

このアマ…

どこまでも世話やかせやがる

とにかく、こいつを風呂から出さねぇと…

俺はクソ女の腕を頭にまわしてクソ女を湯船から出した

濡れたまま外に出すのも後がめんどうだな…

俺はクソ女を寝かせ、一応タオルで濡れている部分を拭いてやった

…着替えどこだ

チッ、めんどくせぇから後でいいか

とりあえず俺は洗濯済みの俺のTシャツをクソ女に着させて、そのまま部屋へつれていった

～～～～～～

爆豪「……はぁ」

貴「……」

俺のベッドの上には顔を真っ赤にして意識を無くしてるクソ女がいた

まだのぼせている様だから、一応うちわであおいでやっている

爆豪「…んで俺がこのクソ女のためにここまでやんなきゃなんねぇんだよ…」

こいつにこんなことする義理なんかねぇっつの！

だいたいこいつなにもかもが弱ぇんだよ

ちょっと深いキスしただけで倒れたり、辛口もダメだったり、一時間ちょっと湯船に浸かっただけでのぼせたり…

爆豪「……」

貴「ん…」

爆豪「ケッ、アホな面しやがって」

俺はベッドの側にある机の上においてある水を口に含んだ

そしてそのままクソ女におおいかぶさるように身を下ろす

…俺がここまでしてやんのなんて、てめェぐらいだからな。

ありがてぇと思えよ。…クソ女

貴「…んっ」

爆豪「……」

俺はクソ女に口移しで水を飲ませた

飲みきれなかった水が、クソ女の口から垂れ落ちる

爆豪「…人の枕濡らしやがって」

こいつの目ェ覚めたら、絶対ただじゃおかねぇ

貴「…ふふ」

爆豪「…あ？」

んだこいつ、のぼせて意識無くしたついでに寝やがったのか？

…信じらんねぇ

爆豪「…なに笑ってやがんだよ。クソ女…」