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あれから数日。夏休み最終日の宣言通り、伍代くんとわたしが一緒に過ごす時間はずっと少なくなっていた。
学校ではいつもみたく一緒にいてくれることは多いけど、学校が終わって夕方になるとどこかへ行ってしまう。いくら友達相手でもプライベートは侵害されたくないだろう。そこにズケズケ踏み込む気はさらさらないけど。それでもやっぱり心配だ。
何日目かになるひとりの帰り道。わたしはスマホを弄りながら考えていた。伍代くんに何があったのかなと。
そして、たどり着いた答えは。
(揉め事に巻き込まれている……)
これだ。
というか、考える前からこの可能性しか浮かばなかった。
またろくでもないことが起きて、それに巻き込まないためにわたしを遠ざけたんだ。絶対そう。だって伍代くん不良だもん。
(難破くんに相談してみようかな………でもまだ部活中だろうしなぁ)
スマホの時計を見ると、時刻は16時過ぎ。きっと今は、美術室で部員の皆さんと仲良くお絵描きしてるんだろう。それをわざわざ「面倒に巻き込まれてる“かも”」なんて曖昧な理由で呼び出す訳にはいかない。
「お姉さん、ちょっといい？」
その時、前から小走りで駆け寄ってきた男の人が、片手を挙げて言った。……え？わたしに言ってます？
「その制服市松だよね。1年生？」
あ、私に言ってるっぽい。
「は、はい…………」
目の前まで走ってきたその人の顔にはでっかい傷があって、更にそのガタイの良さから不良とわかる。しかも市松に用があるなんて。これからカチ込むのかな。
わたしは震えそうになりながらも、こくっと頷いた。
「同じ1年に伍代って男がいると思うんだけど、今どこか知らね？」
わぁ、この人だ。
本能的にそう思う。伍代くんがどこか思い悩んでた原因。間違いなくこれだ。この人とわたしを近づけないために遠ざけたのに、なんとよりによって伍代くんがいないタイミングでエンカウント。最悪だ。
「え、っと……あ、あんま関わりないんでちょっとわかんないです……」
「そっかぁ……」
当たり障りない断り文句を入れて、ではこれで、と踵を返す。
……その瞬間、足が竦んで凍りついた。わたしを取り囲むように、大勢の不良が集まっていたから。
うそ、なんで。わたし何かした？
「嘘はいけねえよなァ……────姉崎Aちゃん」
後ろも前も囲まれて、文字通り四面楚歌。震えるわたしの肩に、男の手が乗った。
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はるちよ - とても面白くて毎日読み返しています！リクエスト良いですか？！今の五代くんの話が終わったら寂しくなってしまうので、もしまめこさん さえよえれば、五代くんの話を他にも書いて欲しいです。 (11月10日 18時) (
レス) id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月3日 12時
