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翌日も、翌々日も、特訓の日々は続いている。

そして休憩タイムに入ったので、Aは野薔薇と一緒に自販機前まで来ていた。


「A先輩、いつもおしるこだけど飽きないの?」

「飽きたら他のも飲むよ?緑茶とか抹茶とか」

「全部和風…………」


さすが京生まれた……と思いながら、冷ますために両手でおしるこの缶を持って息を吹きかけるAを暫く眺めていた野薔薇は、「あ」と声を漏らした。


「そういや先輩、京都出身なのよね」

「ん、そうやけど」

「じゃあさじゃあさ、舞妓さんとか見たことある?!」

「あるよ」

「えーっ!マジで?!」

「うん…………いとこが舞妓さんやから」

「エリートすっげえ…………!」


目をキラキラさせた野薔薇はお洒落で可愛らしいものが大好き。東京のお洒落さに憧れて上京してきたといっても過言ではない彼女。そんな野薔薇にとって、花の都である京都生まれのAは憧れでしかなかったようだ。


「いいなあ京都!美味しいものとか沢山あるんでしょ?」

「そうねえ、家の近所にあった和菓子屋さんのわらび餅な、めっちゃ美味しいねん。他にも八つ橋とか葛切り…………あ、今度の交流会の時、一緒に行かへん?」

「いいの?!」

「モチロン」

「先輩と京都観光ヤッフーッ!」


京都姉妹校との交流会。京都に行くのを前提にAは話を進めているが、交流会は京都でなく東京で行われることを忘れているらしい。当日になって「嘘やろ、行かんの?!」と泣き崩れるのは目に見えている。


「そうと決まればとびっきりお洒落してかなきゃ。先輩、今度ショッピングモールで買い物しない?」

「買い物……!」


そんな事情など露知らず、楽しそうに京都観光プランを計画する2人。束の間の休憩というかなんというか。交流会まで残り僅かな時間を全力で謳歌するのであった。









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作者名:まめこ。 | 作成日時:2021年2月12日 12時

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