episode #49 ページ1
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生まれてくる子供を抱き締めたいと声を絞り出した患者に笑いかけ、京夜は懐から取り出したメスで右腕を切りつけた。その切り口からは血が溢れる。
｢ただ俺の血を大量に“入れる”んでマジ超痛いっす。
我慢お願いしゃっす！……俺の血は戦闘向きじゃないけど便利なのよ。この血は鬼の回復力を何倍にもしてくれる｣
ボタボタと零れる血は男性の口の中へ流れていく。
｢あんたたち押さえるの手伝って！｣と職員が言うと、言われるがまま、四季と迅と矢颪が男性の身体を押さえた。そして、次の瞬間。
｢ううううぅぅぅぅぅぅッッッ！！！！｣
男性が突如として呻き声をあげ始めた。
ぎょっとするAたちの目の前で治療を受ける男性はじたばたと暴れるが、四季たちはそれよりも驚きの光景を見た。
｢輸血もうねえぞ？！｣
大量にあった輸血袋の中身はもう殆ど空っぽだ。
一体何をしたんだと驚く彼らにに、職員が叫ぶ。
｢あんたたち突っ立ってないで血どんどん持ってきなさい！隣の部屋にあるから！｣
残されたA、水鶏、遊摺部、手術岾の4人は顔を見合わせ、一斉に隣の部屋へと走った。言われた通りそこには輸血袋の入った箱が置いてあって、それを両手に抱えて部屋に戻るのを何度も繰り返す。
｢おお…………！｣
数秒後、京夜の血を大量に摂取した男性の腕と肺は綺麗に元通りになっていた。さっきまでの大怪我がまるで嘘のようで、男性も目を瞬かせて驚いている。
｢ねえ、このまま足も治せない？｣
｢俺もそうしたいのは山々だけどそうはいかなくてね。
少量なら何度でも治せるけど一度に大量に摂取すると抗体ができちゃうんだ。そーなるともう足の再生まではできないんだ｣
それに、これ以上京夜の血を取り入れすぎると身体がもたない。腕と肺を治すので精一杯なんだよ、と京夜は説明してくれた。
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レン(プロフ) - 桃源暗記の夢小説少ないんでめちゃくちゃ嬉しいです！しかもお話も面白くてもう神かなんかですか?!これからも無理せず更新頑張ってください!応援してます！ (2022年1月4日 22時) (
レス) id: 9afc0ca98b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 思わず一気読みしてしまいました！とっても面白いです、更新も無理ない程度に頑張って下さい！ (2022年1月3日 0時) (レス) id: 16a4fd6cb5 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 久々に更新嬉しい！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bb356cf189 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ヒロアカでまめこさんに出会いまして、桃源暗鬼も書いてる！ってなって来ました！これからも引き続き更新頑張って下さい！ (2021年9月12日 11時) (レス) id: 1c4434e42e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - もうほんと最高です (2021年8月20日 22時) (レス) id: 75eebcd608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2021年3月31日 19時
