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02【Y】 ページ2

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小さい頃から料理に興味があった俺は、仕事でほとんど不在の両親のかわりに祖母から料理を学び、高校からは調理の専門学校に通い、今では料理研究家として活動している。

両親が俺達にと残してくれた貯蓄で家をリフォームし、キッチンを広くしてもらったので俺の仕事場はここ。料理を研究しつつ、忙しい兄貴ことミツのかわりに三つ子の面倒も見られて一石二鳥ってとこ。


将来はレストランを開く夢があって今それに向けて準備してる。まああとどれくらい先になるか分かんないけど、毎日俺が作る料理を美味しい美味しいってお腹いっぱい食べてくれる兄弟を見てると、そんなに急がなくてもいいかななんて思っちゃったりもする。




「渉、今度の火曜日塾休みになったからビーフシチュー作って。」



高二の太輔が塾から帰宅して早々、来週の晩飯のリクエストをしてきた。太輔は都内の私立大学に入る為に平日は塾に通い、休日は弟達のこれからの学費の為にとバイトを掛け持ちしている。


そんな頑張り屋さんの太輔には三つ子同様甘やかしたくなっちゃうよね。



「とびっきり美味しいの作るから楽しみにしてて。」


腕によりをかけて作るからねと付け足してみればリビングのテーブルから俺の方をキラキラした目で見つめている太輔。


はあ…かわいい。



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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月26日 23時

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