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第十七話 T side ページ17
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「んっ…何して…っ…んん…」
藤ヶ谷さんからの強引なキスに何とか応えていると、藤ヶ谷さんの手がボタンにかかる。振りほどきたいものの深い口付けに頭の中の酸素は抜けていき、今はそれどころじゃなかった。
「やめてっ…くださ……っ」
『これ着てもらわないと仕事始まんないよ?
俺が脱がしてあげるから大人しくしてて。』
そう言う藤ヶ谷さんの手には黒がベースの白のフリフリが付いたメイド服。胸元はざっくり開いていて、スカート丈も下着が見えちゃうんじゃかいかってくらい短い。男の自分にこれを着ろだなんて拷問すぎる。
けれどそれを拒んでしまったらここで働く事は出来ない。
俊くんの為にも目を瞑るしかないか。
言われるがまま、手渡されたメイド服を藤ヶ谷さんが見ている前で気恥ずかしながらも着ると、上から下まで舐め回すように見つめてくる藤ヶ谷さんは、“似合うじゃん。今までの誰よりも可愛いよ”なんて台詞を吐いた。
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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月16日 0時