宮田くんと玉森くん (ページ10)

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『俺には宮田が居ればそれでいいの。』

いちごのように頬を赤く染め、照れくさそうに呟いた君が愛しくて堪らない。

たまに思いを寄せているであろう子からのクッキーは、
たまが口をつける前に俺が全部食べきった。

甘いものは苦手だけど、たまの事になれば話は別だ。

明日の放課後は、俺がかわりに行って話をつける事にした。

告白なんかさせてたまるか。

俺だってまだちゃんとたまに気持ち伝えてないのに。

俺より先に告白なんて絶対させない。

たまと何の面識もない子に先越されるなんて嫌だ。

そんな思いを胸に抱きながら、たまの手を握った。

「これからも俺だけのお姫様でいてね。」

いつかちゃんと告白の言葉を言える日まで、

どうか待っていてほしい。