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弱ってる ページ11





「社長、お母様から連絡が来ています。明日一度家に帰ると言っていました。」
「…!」








「失礼しま…へ?」
「…。」



そして昼も終わり、退社時間。社長室に呼ばれたから行ったら、なぜか義勇さんが無言で近づいて来て急に抱きついて来た。



「…どうしたんですか?」



私がそう言っても反応がない。最初はドキドキしたけどそれは心配に変わった。いつも口数の少ない義勇さんだけど、今はもっと少ない。


私は訳もわからないけど、抱き締め返した。彼が今にも壊れてしまいそうだったから。


「大丈夫ですか…?」
「…なんでもない。」
「…!わかりました。」




義勇さんは社長だから、私の知らない世界を沢山見てる。だからこそ人には言えない悩みだってあるだろう。



「いいですよ、気が落ち着くまでこのままで。」



私がそう言うと、義勇さんは私の肩に顔を埋める。


これは…大分弱ってるなぁ。


昨日、私が弱っていた時に義勇さんはずっとそばにいてくれたから、私に出来る限りのことはしてあげたい。




「義勇さん、私は義勇さんのおかげで前を向けました。あなたは凄くて強い人です、それは忘れないでください。」



少し背中をトントンと叩きながら言う。
流石に子供扱いしすぎたか、と後悔するけど義勇さんは何も言わないでただ私を抱き締めた。





「…俺はAが好きだ。」




それから数秒後、口が開いた義勇さんからはこんな言葉が出て来た。



「…知ってます。」



今更驚きもしない。毎日結婚しようと言われるもの。




「Aは、俺が好きか…?」




それから義勇さんは私の目を見てそう問う。これには驚いた。

考えたこともなかった。私は今までずっと炭治郎が好きだったし…。


でも、あんなに好きだった炭治郎を簡単に諦めれるほどの影響力が彼にあるのは事実だ。




「好きなのかもしれませんね。今の私にはまだわかりません。」



これが正直な言葉だった。



「…そうか。」



そう言って微かに微笑む彼を見てたら、なぜだか胸が苦しくなった。

だけど、私にはそう言うことしかできなかった。




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にぃ - とても面白いしキュンキュンしました。これからも面白い作品作ってください。 (2020年8月23日 21時) (レス) id: e653c86382 (このIDを非表示/違反報告)
陽渚(プロフ) - 面白かったです!他の作品も読ませてもらってます!頑張ってください (2020年8月4日 22時) (レス) id: 0a67e21c60 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - Regulusさん» ありがとうございます!!そう言っていただけると心からかいてよかったなぁと思います!次回作も是非見てみてください!これからもよろしくお願いします! (2020年4月4日 22時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - 完結おめでとうございます(*´▽`*)とても楽しませて頂きました!次回作も楽しみに待っていますo(*⌒―⌒*)o (2020年4月4日 14時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます!そう言っていただけると書いてよかったなぁと思います!本当にありがとうございました!! (2020年4月2日 23時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana  
作成日時:2020年3月27日 22時

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