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その日から深澤くんと"恋人"としての関係が始まった
高校を無事卒業出来た深澤くんとは、高校の時よりも会う機会が減った
でも週一で電話はくるし、毎日一回は何かしら送ってくるし
特になにか言おうなんて思わなかったから、適当な返事を2年してた
月一で会ってたけど…
私も高校を卒業後、その年のある日いつもの緩い感じは変わらないが、私でもびっくりするようなものが送られてきた
《俺今年二十歳になった!あとSnowMan結成!》
と度々家に来る、お兄ちゃんと辰哉くんを含めたあのいつもの6人の写真と共に送られてきたメッセージ
こんなことがあったのが2012年
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「すいません、予約してたものなんですが…」
『はい、お待ちしておりました、こちらへどうぞ』
あの時から何年経っただろうか、毎日のようにこれから挙式をあげる予定の男女と会話する
どういうセッティングにするか、机の配置はどの向きで、呼ぶ人数は…
と、聞いていきながら要望に合わせてプランを立てる
『では、ドレス等の試着はまた後日ということでよろしいでしょうか?』
「はい、お願いします!」
『また後日、お待ちしております』
深々と頭を下げ見送る
さっきの夫婦が着そうなドレスを前もって事前に予想しておく
予算内で収まるかどうか、数ある中の白い純白のドレスの間に手を突っ込んで二、三着取る
『はぁ…結婚か…』
「なに?ため息なんて珍しい笑」
『先輩〜私も結婚したいです!』
「知らないわよ笑彼氏からまず作んなさい」
彼氏か…
あれから私に彼氏ができたことなんて一回もない…っていうか男と関わりがない
あると言っても職場の三十代半ばの人ばかり
「昔の元彼とは?より戻さないの?」
『戻せるわけないです…』
「えーなんで?かっこよかったんでしょ?」
『私にはもう手が届かない人になっちゃったんです!』
「へ〜ドレス早く選んだら?」
『先輩が話しかけてきたくせに…』
ぶつぶつ独り言を言いながら手元のドレスへ目を戻した
本当だったら着れてたのかな、私も…
なんて虚しい考えを持ちながら、あの時のことをちょっぴり後悔した
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作者名:チョコ | 作成日時:2022年5月29日 17時