松村さんの彼女さん (ページ17)

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ちゃんと言いたいことを言ってくれたから、声をかけた手前案内する以外なくて、衣装さんがいる場所へ案内した

案内する途中話しかけてみた

「衣装さんのとこ行って何するの？」

『こ、これ、届けたくて…』

その子がカバンから取り出したのは、ホッチキスで留められた一束の資料

『わ、私のお姉ちゃん衣装担当してて、こ、この資料がないと困るみたいだったので…』

「そうなんだ、ちなみにどこのグループの衣装担当してるの？」

『た、確か、スノストさんだったような…』

「え、俺らのこと知ってんの？」

『も、勿論です！』

「嬉しいなぁ、あ、ここだ、はいどうぞ」

扉を開けて中に入るように促す

『あ、ありがとうございました！』

「ううん、じゃ」

あの子の前じゃ爽快に去っていったけど、内心めっちゃ心臓バクバクしてる…

「めちゃくちゃタイプなんだけど…」

あの短い時間で心を鷲掴みにされた感覚に陥った

楽屋へ戻ると

樹「おぉ、北斗遅かったな」

「うん、まぁね」

樹「なんかあった？」

「色々さ、うん、」

樹「なんだよ笑何があったんだよ！」

「いや、あのね？さっきね…」

あの時の話を樹に話すと、こう言われた

樹「一目惚れしたんだろ？連絡先聞いてこいよ！」

「いやいや、流石に迷惑だろ」

樹「いまいかねぇと、次ねぇかもな」

「え～…」

樹「行くか行かないかはお前次第だけど…」

「…っ行ってくるわ」

樹「おぉ！行ってこい！」

樹の言葉に後押しされてまた来た道を戻った

「あ！ねぇ！そこの君！」

『へ？わ、私？』

彼女は周りを見渡しながら振り向いてくれた

「はぁ、これ、あげる」

連絡先とLINEの番号を書いた紙を渡して、恥ずかしくなってそのまま帰った

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