それぞれの愛し方で【F.Tatsuya】 (ページ6)

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Fukazawa side

『送ってくれてありがとう』

家の前に着くと、玄関前で手を振ってくれる

「Aちゃん、ちょいちょい」

手招きして呼んでみると、首を傾げたあと大人しく近づいてきた

だから腕を引っ張って抱きしめてやった

『…え、深澤くん？』

「あ～めっちゃ好きだわ笑」

ずっと我慢してた言葉がついポロっと出ちゃった

言った途端自分でも恥ずかしくなり、Aちゃんの肩に赤い顔を隠すように

ぐりぐり押し付けた

『…私も好きだよ？』

「んふ、かぁいいね」

『かぁいいは厳禁笑』

「なぁんでよ笑」

『深澤くんは誰にでも言うから』

もしかして嫉妬してくれてたのかな？

だったら嬉しいな、俺つい癖で女の子にかぁいいって言っちゃうんだよね

まぁ、でも気持ちは半分以上こもってないけどね笑

気持ちがたくさんこもって言ってるのは大好きなAちゃんのみ

「本気のかぁいいは誰にでも言ってないよ？」

『で、でも…』

「ふはっ大丈夫、安心して？」

軽く頭を撫でてやれば、後ろに手が回ってきた

「ほら、そういうとこがかぁいいの」

『…っかぁいいの基準がわかんない』

「分かんなくていいよ笑」

しばらく抱きしめあったまま俺の大好きを彼女に伝えた

『本当の最後だから、ありがとう』

「ん、来週ね？」

『うん』

「じゃ、バイバイ」

名残惜しいが、家の中に入っていくまで見届けた

樹「師匠、家の前でなにやってんの？」

「うわっ！樹！」

樹「ねぇ～一応俺隣よ？」

「待って、なしなし、忘れろ！」

樹「忘れらんないって！あんなに暑く抱き合ってたら！」

次の日このことが樹経由であいつらに伝わりまくったのはまた今度の話で…

【好きで仕方なくて】fromきみとの恋[完]

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