それぞれの愛し方で【F.Tatsuya】 (ページ4)

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好きで仕方なくて/きみとの恋ページ4

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Fukazawa side

本物の恋人にしてください

そう言われて数日、未だに興奮が収まらない俺はAちゃんをデートに誘った

『デート？今週末学校終わりはどう？早く終わるし！』

「俺は全然予定ないけど」

『じゃあ決まりだね笑』

意外にも前のめりでデートの約束をしてくれてめちゃくちゃ嬉しかった

𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃

「Aちゃ～ん、帰ろ？」

あっという間にやってきた週末、一番端にある教室から端の教室まで人混みを避けながら来た

来るまでに声掛けられたりもしたけど上手い具合に避けてきた

『あ、ちょっと待って』

俺が来るなり鞄に教科書を急いで詰め始めた

焦りながらやってる姿が可愛いくて、好きだなぁって改めて思う

「どこ行く？」

『深澤くんと一緒ならどこでも大丈夫』

なんの躊躇いもなしにそんなこと言ってくるもんだから俺も戸惑うよね笑

「おぉ笑嬉しいこと言ってくれんね笑」

『本当だから』

「俺も、Aちゃんと一緒だったらどこでもいいや」

『それだとどこ行くか決まらないよ笑』

はにかんだその笑顔はまるで絵に書いたようで、下手したら漫画に載ってるんじゃねってぐらい

『…一緒にクレープ食べに行かない？』

「ふはっ甘い物食べたくなった？笑」

『うん笑』

「いいよ、行こっか？」

手を出せば握り返してくれて、恋人繋ぎに変わる

クレープ屋に着くなりどれ食べたい？って聞く

『チョコもいいよね…いちごもいいし…』

「はい、ふたつね笑」

『二つも食べれないよ』

「俺が食べるからいいの」

順番がやってきて、財布は俺の前で出さないでって言ってるから横に立ってるだけで

さりげなく俺の鞄を取って、お金を払いやすいようにしてくれる

「甘いわ笑」

『ふふっだね笑』

「Aちゃん」

『なに？笑』

「もらいっ」

『あ！ちょっと！』

並んで座って食べると、目の前にあるクレープに夢中で

構ってもらいたくて隙を着いてAちゃんのクレープを一口奪ってやった

『…深澤くんだけずるい…』

「んは、はい、あげる笑」

『ありがとう』

俺だけ貰うのは申し訳ないから自分のクレープも差し出した

すると、美味しそうにかぶりついて美味しいって満面の笑みを浮かべた

『次行く場所は、私が払うから』

「え～深澤くん言ったじゃん、財布出さないでねって」