それぞれの愛し方で【F.Tatsuya】 (ページ12)

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後ろに頭を持っていかれたということは真上を見ることになって

首に少しの痛みが走る

『…んっ』

軽くリップ音が響いた後、目を開ければ辰哉くんの顔が

「んは、首痛くなかった？笑」

『うん、大丈夫…』

心配はしてくれたものの、今私の頭はそれどころじゃなくて

放心状態で足の間から立ち上がった

「え？どこ行くの？笑」

『ちょっと…うん…』

久しぶりに顔を赤面させてしまって羞恥心で気持ちが持たなそうだったから

ゆっくりとソファから見てる辰哉くんを置いて寝室へ

『やばい…顔赤ぁ』

扉を閉めた後、まるで漫画かのようにずるずるとしゃがみこみ

顔を手で覆った

「A～もう寝る？」

扉の向こうから声が聞こえてきて慌てて立ち上がる

『う、うん』

「じゃあ俺後から寝るね」

微かな足音が無くなり、ベッドへ潜る

「やっぱ俺ももう寝る」

扉が開いたかと思えばさっき後で寝るなんて言ってた張本人

彼もベッドに潜り込んできて当たり前かのように腰に手を回した

「んふ、恥ずかしかった？笑」

『…笑わないでください…』

後ろから抱きしめられてるからかろうじて顔は見えないものの

癖なのか、自分の顔を両手で覆ってしまう

「ん、さっきの顔で疲れ取れた、あんがとね」

私の肩に頭をぐりぐりしながらゆっくり呟いた

ぱっと振り返れば、もう目を瞑ってスースーと寝息を立てている

相当疲れていたのか、私もゆっくり手を持っていって頭を撫でてあげた

『お疲れ様、辰哉くん』

【何でもない日】from抱きしめてキスして守って[完]

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