生きたい彼女と死にたい彼。 (ページ4)

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秘密ページ4

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「"残念ですが、血液型は一致しませんでした。
以前もお伝えしたように薬での治療も困難です。ですので＿"」

分かってた、ドナーがそう簡単には見つからない事も自分の血液型が珍しい事も。

でも、覚悟は出来てない。あと1年も持たないかも知れないという事。

来年も桜の下に集まろうという簡単な約束が
果たせない未来があるかもしれないと、誰が予想した？
誰が？

ごめんねと隣でなく母親の気持ちはわからない。

何も悪くないのに。

寧ろ悪いのは私の方だ。

とうとう皆に話さなければいけないのかと生唾を飲んだ。

夕飯がろくに喉を通らなかった次の日、学校を休んだ。

というか、休まされたとでも言うのか。

周りの人に話す為に1日頭を整理した方が良いかもねという父親からの助言だった。

本当は昨日だって頭を整理したかった。

今すぐのドナーと血液型が合えば明日にでも手術ができると言われていた。

心のどこかで少し安心していたかもしれない。

しかし、自分の血液型は呆気なく検査で弾かれた。

ただ家にいても心苦しくなるだけで、

昼下がりに少しばかり散歩に出た。

目的地はあの桜の木。

昨日は変なやつが横入りしてきたせいで、

あまり見れずに立ち去ってしまったから今日は改めて…