生きたい彼女と死にたい彼。 (ページ2)

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第一印象..？ページ2

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「せんせぇエアコン付けてください〜暑くて死ぬ〜」

「待ってちょーかっこいい死ぬんだけど！！」

「うっわ回答ミスった死んだ」

日常的に使用する死ぬという単語。

確かに様々な感情を一言で表すには打って付けだ。

実際私だって一昨日までは友達との会話で頻繁に使っていた。

でも今となっては死なんてもの大っ嫌いだ。

「A〜スタバ行かなーい？」

『ごめん、今日バイト入っちゃってる』

「おっけーじゃ、また今度行こ！じゃね！」

バイトなんてもう辞めたけど、行く気になれなくてイツメンの友達3人に手を振った。

いつぶりだろう、1人で帰路に着くのは。

途中にある桜の木の下でふと、友人達との思い出が頭を巡り足を止めた。

入学式にここの木の下で初めて会話をして、

2年の時失恋した子を慰めて、

3年になったばかりの頃ここでピクニックをした。

来年もここに集まろうねと約束もして。

今はもう桜は散って緑に染まっていた。

そろそろ夏が来るんだなと、少しばかり6月下旬の木を眺めた。

「今日は1人なんですね」

一切聞き覚えの無い低い声に驚いて、肩が跳ねると同時に振り返った。

私よりも10センチ以上はでかい背丈が伸びていた。

『まあ…？』

「あ、ごめんなさい。いつも楽しそうに歩いてるの見かけてたからつい」

なんだこいつは……？と疑問に思いながらも、自然と会話を続けた。

『いえ、大丈夫です』

「3年ですよね？俺2組なんですけど何組ですか？」

4組と答えると、じゃあわからなくて当然かと微笑んだ。

いつも楽しそうに…

周りから見てもそう感じ取られていたのであれば、実に愉快な4人組なのだろう。

実際先生にだって元気有り余ってる4人とか、

うるせえ4人組とか言われる。

愉快とさして変わらない。