漆拾漆 ページ38
「やっぱ雰囲気似てるね、彼に。」
「まあ、育て親なので。
クズですけど。
自分が死んだら息子売るんですよ、あの男。
ほんと信じらんない。」
「君も大変だね。」
聞いてくださいよ、とAは九十九に自身の育て親の愚痴を言う。
「…天元様はどうですか。」
「今の所は安定してるよ
天内理子次第だけどね。
上はわかってるんじゃない？」
「まさか裏であの男が動きでもするんですか？」
「うわさだよ噂。
凄腕の術師殺しの仲介人にあそこが依頼したらしいんだ。」
「よく入ってきますね、そんな噂。」
「ふふふ。
君の同級生が護衛だっけ？
負けちゃうんじゃない？」
「耐えれなかったらそこまでの術師だったって事です。」
料理が運ばれてきた。
自然とコーヒーに手を伸ばすA。
「全滅するかもしれないよ。」
「…そうですね。」
「随分他人事じゃあない？」
「他人ですから。
それにこの仕事してる以上覚悟してます。」
コーヒーを一口のみ静かに置く
「もうちょい可愛げあってもいいんだけどなぁ。
泣いてたらこの美女が慰めてあげるのに。」
「結構です。」
「バッサリくるねぇ。
簡易領域教えてもいいのに。」
「普通の出来るので結構です。」
Aはカバンから封筒を取り出すと九十九に手渡した。
「見てみたいな、それ。」
九十九は中身を空け、ぺらぺらとめくりだした。
「機会があれば。」
九十九はニコリと微笑うとソレを仕舞った。
「いつの間にそんなに強くなったんだい？」
「まだまだ強くないですよ。」
「そうかね？
ちゃんと応用も使いこなしてる辺り強いと思うけどね。」
「まだ単純な戦闘が強くないんですよ。
見てください、この力こぶ。」
「見事にないね。」
「そうなんです。
筋肉がつかなくて。」
「まあ幼少期の栄養失調が今になってきてるんだろうね。」
ところで、用って何だい？
機密なら言わなくていいけどさ。」
「機密とかは特にはないですね。
ヨーロッパの遺産の除霊のために来ました。
負の遺産も多いので、日本よりはましとはいえ、溜まったら危ないんですよ。」
「上層部直々のお願い？」
「はい。
後は例の件で。」
「なるほど…だからイタリアね。」
「そうです。
ほかも行きますが。」
「助かったよ。
ありがとう。」
金を置きAは店を出る。
外はオリーブとバジルとトマトの香りが漂っている。
時に少し焦げたチーズの香りも。
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るきあ(プロフ) - ごめんなさい、気になった事なのですが泉華ちゃんって誰でしょうか?夢主ちゃんですかね…？ (2022年3月31日 9時) (
レス) @page9 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - こあらさん» いえいえ！すごく助かりました。ありがとうございます。 (2022年1月9日 17時) (レス) id: fd1be6be46 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - ページ2の8行目が直っていないです。このようなコメントに丁寧に対応していただき本当にありがとうございます😢🙏🏻 (2022年1月9日 9時) (レス) @page4 id: df8e2a19f1 (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - こあらさん» コメントありがとうございます。名前変換になっていないところも修正しますので、教えていただけると嬉しいです。 (2022年1月8日 9時) (レス) id: d9d22600a9 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - コメント失礼します。名前が変換されてるところとされていないところがあります。上から目線のような言い方しか出来なくて本当に申し訳ありません。とっても好きな作品なので、名前固定か名前変換のどちらかに寄せた方が良いと思います。これからも更新頑張ってください (2022年1月7日 12時) (レス) @page4 id: df8e2a19f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lily | 作成日時：2021年1月19日 16時
