番外編【角名倫太郎の奮闘】 ページ13
「おい角名！なんやあれは！俺への当て付けか！」
ギャンギャンとまるで犬のように騒ぎ立てる侑にため息をつく。
「なんでお前はAちゃんとあない仲よさそうに話せるん！？この前会ったばっかやろが！しかも教科書まで貸して！羨ましいわボケ！」
逆崎さんの前の侑はどこへいったのだろうか。校内での侑のあの性格のかわりようは少し前まで有名だった。
その真実が最近侑の公開告白(というか宣言)によって明るみになり、校内中侑を応援ムードである。
なにせ相手があの逆崎さんだ。
優しい可愛い気さく。というできる女の三拍子が揃った逆崎さんも宮双子と同様ひそかに有名であった。
「知っとるか！？3ヶ月や！俺がAちゃんに好きや伝えてもうそんだけたっとるんやで！？恥ずいやん俺！距離縮めるどころか開いてんねん！」
「めんどくさ」
ぜひこの侑を逆崎さんにも見せてあげたい。流石の彼女もドン引き……なわけないか。彼女ならこんな侑を見てもきっと「高校生らしくてええんやない？私は好きやで」とか言うのだろう。
多分こんな侑と気まずい状態でもきっと言う。
「仲良く話してた訳ではないけど。なんで侑に一線引いてるのって言ったら顔曇らせてたし」
ピタリ、と侑の声がやむ。「嘘やろ角名。正気かお前……」ギロッと侑が俺を睨んだ。
「そんなこと言うたら気にしてまうやん、Aちゃん。距離開いとる言うても俺が話しかけたらいつも通り反応してくれてんねんで？俺に気でもつこうてきっぱり宮君のためにもう金輪際関わるのやめよとか言われたらどないするん？」
やけにリアルだった。流石に逆崎さんがそっち側の思考に転ぶことはないだろうが、ずっと彼女を見てきただけあってそう口にする彼女を想像出来ないこともない。
「侑はそれでいいの？友達っぽい関係で。まあ俺や治は逆崎さんにとって友達かもしれないけど、侑はもう逆崎の友達枠には入ってないんじゃないの」
「……おい角名。今日のゲーム覚悟しとけよ」
侑は静かにボールのカゴのほうへ歩いていった。
「どやされるゆうたけどなに追い討ちかけてんねん角名。あれ家帰ったらめんどくさいねんぞ」
「心配しなくても侑にとって俺は恋のキューピッドにすぐ昇格するから」
「俺にいいことがない言うてんねん」
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える(プロフ) - まる汰さん» 嬉しい限りです！すごいバレーをする侑君もちゃんと高校生なんだよって作品を書きたかったので、そう言ってもらえて嬉しいです！こちらこそありがとうございました！ (2019年8月21日 15時) (
レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
まる汰(プロフ) - めちゃくちゃ素敵でした…宮侑も主人公も普通の高校生な雰囲気がとても可愛らしくてキュンキュンしました。ありがとうございます！ (2019年8月20日 23時) (レス) id: 216222d194 (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - チャイさん» 私のほうこそいつもチャイ様の作品に心撃ち抜かれてます…。憧れの作者様にそう言ってもらえて光栄です！私のほうこそ応援してます！コメントありがとうございました！ (2019年8月19日 18時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
チャイ(プロフ) - すごく面白かったです、、宮侑の性格言動行動が全部わたしのドストライクでした、、撃ち抜かれました、、打ち返します、、満塁、、(？？) 応援してます！！！！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: cf703f5653 (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - 赤兎リエ輔さん» ありがとうございますー！こちらこそです！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：える | 作成日時：2019年8月14日 11時
