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「うちの太一がやけにAちゃんのことお気に入りみたいだからさあ」
太一、という言葉にAは一人の人物を思い浮かべる。川西太一。自分に友好的な人間の一人で、Aにとっては優しい先輩だ。
「ずっと、ちゃあんと潰してあげなきゃって思ってたんダヨネ！」
Aはグッと足を踏み込み天童と距離をつめた。右手には小型のナイフが握られていて、最低限小さな動作でそれを天童の手に突き立てる。
「ざーんねーんっ」
「相性悪いってそういうことかあ」
ぐにゃりとナイフが天童の手に沈む。その手には出血もなければ傷もない。「異形型魔法」ボソリと呟いたAの言葉に天童はニヤリと笑った。
「せーかいっ」
カチャリとこめかみに固く冷たい感覚。突きつけられたハンドガンにAは特別驚くこともなく、天童の目を見て挑発的に笑った。
天童は少しだけそんなAを見て表情を崩す。嫌悪。そんな感情がにじみ出ていた。
「どーぞ？」
「……いい性格してんなあタフネス女」
天童が引き金を引く瞬間にAは彼の手をねじれあげ弾の軌道を変える。そして腹にナイフの柄で一発入れた。
「(手応えは……まあないよね)」
力が全て吸収される感覚。それはまるで伸び縮みするゴムのようで、事実天童の使う異形型魔法は自らの体の一部をゴムのように変化させることだった。
「効かねぇよっと」
天童の蹴りを避けるためAは後ろへ下がる。「天童さんは」とAほ不思議そうに首をかしげた。
「やけに私を嫌いますよね、初対面から。いや、嫌いというか見下しているというか。……同族嫌悪？みたいな」
おちゃらけでも挑発でもない、紛れもない負の感情。
最後に少し口角を上げたAに天童は眉をよせる。「ふ〜ん？」とそのままもう一つハンドガンを取り出して、その両方をAへと標準を合わせた。
「異形魔法ってどうしても弱点として、全体を変化させておくことは出来ないんですよ。だから灰羽君はそれを反射神経で補ってます。でも天童さんは反射的というより、行動を予測してますよね。短い動作の攻撃だと反射的に変化させるのは難しいですもん」
それと異形型魔法を使う人はきまって魔力量が少ない──
「劣等感なんて感情が生まれたって、なんら不思議じゃない」
乾いた音がこだまする。
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R(プロフ) - めっちゃおもろいです…更新、待ってます🙇♀️ (2月25日 1時) (
レス) @page35 id: a38d8c3d1f (このIDを非表示/違反報告)
ワグマン - パロ系あんまり好きじゃなかったんですけどこの話読んでめっちゃ好きになってしまいました！！更新頑張ってください(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2020年8月4日 21時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん(プロフ) - すっごく面白くて一気読みしてしまいました…！ダークな雰囲気が根底にある設定大好きなのとバトルシーンもワクワクします。もう本当にツボです…！笑 これからも応援しています(o^^o) (2020年6月5日 9時) (レス) id: 19c0d362e8 (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - 咲夜さん» コメントありがとうございます！気ままな更新ですがどうぞお付き合いください(*^^*) (2020年4月29日 13時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 面白いです(* >ω<)。更新頑張ってください。続きが読みたいです(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2020年4月29日 13時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：える | 作成日時：2020年3月13日 15時
