〔文スト〕無表情系女子は転生者

よんのつぎにごがきたよ ページ6

太宰side


情報屋をしている佐藤Aちゃんは
前職…私がポートマフィアにいた頃からの
顔見知りでかなり長い付き合いになる
…私が幹部だった事も”今亡き友人”の事も
全てを知っていて変わらず接してくれている


「ね、Aちゃん」


『…？』


名前を呼ぶと首を傾げて反応をする。


『…大丈夫、私は味方。』


そしてこうやって欲しい言葉をくれる。


『…仕事、戻らないの…？』


「気分がのらなーい」


『そう言って何時もサボってる』


「よし！此れから逢引でもしようか！！」


『しないよ。話聞いて。』


「もう！つれないなぁ」


『…此れからまた忙しくなる』


「仕事かい？」


『何が引き金になるか、わからないから』


何時もAちゃんは”先”を見ている
私が見ているよりも何倍も先を_。


「何かが起きるんだね？」


『新人くんを見ていた方がいい
…未だ私は手を出すつもりは無いから』


普段口数が少なくあまり話そうとしない
Aちゃんは偶に饒舌になる事がある
其れは機嫌が悪い時、そして


「ヨコハマが危機に晒される」


『今の武装探偵社とポートマフィアでは
きっと敵わない、敵の予想を超える手段を
…鍵(敦くん)が揃った。動き始めるよ』


自身の守りたいものに危機が迫っている時


『…多分新人くん達は、彼に会う。』


「彼？」


『龍』


「…分かったよ、行ってくるね」


『これ、あげる』


Aちゃんが鞄から取り出したのは
小型の盗聴器…嗚呼、成程ね


『宜しく』


「任せておくれよ」


ふっ、と微かに笑ったAちゃんは
私に此れから先を託しうずまきを後にした


「嗚呼…堪らないね」


無表情で口数が少ないAちゃんは
一見冷たそうに見えるけれど
話しかければ応えてくれるし自分から話す
寧ろ感情は豊かな方だと思う


「さてと、」


他人が傷つく嘘は絶対に吐かない
だけど其れはあくまで”他人”
言葉の裏で自分が傷ついている時は多い
…其処に気が付くのは付き合いが長くて
お互いがお互いに慣れてきたから。


他が知らないAちゃんを知っている
優越感に浸れるのはとても嬉しい事である



〜〜〜〜〜〜〜〜
作者です！現在順位が83位という事で…
有難い限りです…！！
書き始めて何か違うぞと思いつつ
この作品を進めているんですが
思ったより沢山の方に見ていただけて
嬉しく思います…！！
これからも宜しくお願いします(*^^*)

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