検索窓
今日:1 hit、昨日:40 hit、合計:295,638 hit

・裏表の差が激しいのだろう ページ9

降谷side


怪しんでいるのを悟らせないように驚いたと云う表情をつくった後、口を開いた。


安「…そうなんです!僕は喫茶ポアロと云う喫茶店でアルバイトをしているんです!良ければ是非一度いらしてください!」

太「そうだね…と云いたいところだけど、今の私は財布を流されて一文無し」


また訪ねる事にするよ、と続けて云う。



安「そ、そうですか。其れは残念です」


さっきまで気丈に俺の素性を見破ったと云うのに今の惚けたような行動を常としている。

益々分からなくなった。

この男は感情を隠している。
それは分かるが、探り入れたとしても晒してくれる保証は無いし、頑なに素性をばらすような言動はしない筈。


俺が喫茶店で働いていること以外に実は何もかも見抜いているのかもしれないと思う自分がいるが、そういう言動や行動はしていない…筈だ。


手から汗が滲みギュッと握った。


俺は親しみやすそうに笑い、手を叩いた。


安「さっきの推理は凄かったです!僕も一応探偵業を営んでいるのですが、まだ歴が浅いですが、そこまで観察力に長けた人は初めて見ました!」


太「いやぁ、私にはこういう考え方しか出来なくてね」


褒めても何も出ないよ、と嬉しいそうに頭をかく。


安「探偵業やそう云う職に就かれているのですか?」


そう云うと彼は頭をかいていた手がぴたっ、ととまり、彼の瞳が微かに光った気がした。

だが、それは一瞬のことだった。

それが川の水の反射なのか、何なのかは分からない。


太「いや、わた__」

「助けてくれぇぇぇぇえ!!」


彼の後の言葉は届かなかった。代わりに図太い男の悲鳴が俺達二人の耳に響いた。

何だ、と思い声のした方を見るとジャージ姿の長身の体格の良い男が此方に向けて走ってくるのが見えた。そして俺の足元にすがり付いた。


「た、た、ああ__」

安「大丈夫ですか!?落ち着いてください!」


そう云い男の肩を掴んで宥める。男の瞳は恐怖の色で染まっていた。


何があったんだ、




この男を宥めるのに気を取られていた降谷は、太宰がこの男に冷たい目線を送っていた事に気が付かなかった。

・男の疑惑→←・彼は何者か



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (331 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
616人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正してみようと思います!つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります!! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正を加えてみる事にしました。つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
鬼瓦権造という名の名無しさん - コメント失礼します。この作品、私好みでとても面白いです。しかし所々に誤字があり、言葉遣いも少し不適切な部分が見られます。句読点の位置も少し不自然です。一度読み直して確認・修正してはいかがでしょうか。長々と申し訳ありませんでした。応援しています。 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 89f5f989ea (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - ノルンさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年1月6日 9時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新お疲れ様です!待ってました!!!! (2020年1月5日 14時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のりばやし | 作成日時:2018年5月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。