終わり ページ8
me side
Α国につく頃には、Ω国はA国と併合していた。
『帰還しましたよ。』
扉を開けて声をかけるのは、依頼主である、A国外交官。
A外「よくやった。」
『仕事ですからね。報酬分の仕事をしたまで。』
A外「…ここで働き続ける気はないのか？給料はいいぞ。」
『何度も言いましたが、自分は…』
A外「意思は固いか…すまない、何度も聞いてしまって。」
『いえ。依頼内容の確認だけいいですか？』
A外「ああ。」
私は、一枚の紙切れを外交官に差し出す。
外交官は判子を押して、私に返した。
これで仕事は終わり。
『して、報酬をいただいても？』
A外「ああ。」
渡された封筒の中身を入念にチェックする。
『…確かに。』
A外「…また、会えたら。」
『はい。』
受け取った報酬をカバンにつめ、扉に手をかける。
『…彼女、あなたが助けてくれたこと、大変喜んでいましたよ。
子供は、国王の愛人の子だそうです。
じゃ、またいつか。』
そう言い残し、これからのことについて考えながらA国を出た。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
A外交官 side
終わった…。我が国の勝利。
彼に協力してもらえたのは運が良かった。
巷で噂の、エメラルドアイ。
依頼はしっかりとこなし、どこにも属さない一匹狼。
唯一、特徴として認識されているのは、エメラルドグリーンの瞳だけ。
その他、容姿や年齢、性別までもが謎につつまれている。
今回の相手、Ω国は、我が国よりも軍事力が高く、真っ向に戦争をしても、勝てる確率は低かった。
だが私は、Ω国に宣戦布告しなければならなかった。
愛する人を奪われたからだ。
ここでメイドとして働いていた彼女に惚れたのは数年前。
あっという間に恋に落ち、私達はお互いに愛し合っていた。
結婚まで誓い、恋人としてやることもやった。
彼女は美しかった。
あるとき、Ω国から国王が直々に外交にきたとき。
国王が彼女を気に入り、嫁にと要求してきた。
拒否はしたものの、それは通らなかった。
必ず迎えにいくから、それまで我慢してくれと口づけをしたのも、かなり前の話。
何もされていないといいが…
彼女は私を許してくれるだろうか。
取り戻せて嬉しいはずなのに、心は不安と恐怖に包まれる。
帰り際、エメラルドアイが言った言葉には心底驚いた。
仕事以外に興味も何もないと思っていたが、案外思いやりのある人だったようだ。
それに、その言葉には妙に説得力があって、先程まで感じていた不安も恐怖もすっかりと消えていた。
外「…まったく、優秀な奴だ。エメラルドアイ、」
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炉兎 - くっそ、目次のドヤ顔が、まだ読んでもないのにムカつく…（訳：今から読ませていただきます！めっちゃ楽しみです。） (2021年1月16日 13時) (
レス) id: 238e6ce346 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - めっちゃ…えぇ？hit数すご…ありがとうございます！ (2019年12月24日 10時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - だめ女さん» うおぉぉぉ、ありがとうございます！嬉しいので1話更新しまs(((ﾁｮﾛｽｷﾞｨ (2019年11月26日 14時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
だめ女(プロフ) - イデア(作者)さん» いえいえ！ これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2019年11月26日 9時) (レス) id: f83ae998d1 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - だめ女さん» これでまた僕の小説のクオリティが上がりました笑 ありがとうございます！ (2019年11月25日 20時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2019年9月2日 20時
