No.5 ページ6
河村さんside
ハンカチを持ちながら会社に向かう。
はあ暑い。こころなしか顔も暑い。
＿＿ガチャ 会社に到着する。
ふくら「おー河村 遅かったね…って顔真っ赤じゃん！！！」
ふくら「誰か河村に飲み物あげて！！！」
「いや、大丈夫。アクエリアス飲んだ。」
「少し休ませて」
ふくらの声を聞いて伊沢がやってくる。
伊沢「今日暑いもんなー。あっちの部屋で休みなよ」
人から見ても顔が赤いのか…夏は嫌いだ。
「お言葉に甘えて」
そういって奥の部屋で休む。
クーラーにあたっていると体の熱が引いて落ち着いてくる。
でも、顔の火照りが中々消えない。
目を閉じて休む。。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
伊沢「河村真っ赤だったな」
ふくら「あの人夏嫌いだもん」「あれ、このハンカチなんだろ」
伊沢「女性のだよな…これ、河村さんが持ってたのかな」
「濡れてる」 「もしかしてあの人倒れて、だれかにこれもらったのかな」
ふくら「俺さ、河村に渡してくるわ」
伊沢「おう」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ふくら「河村〜入るよ〜」
目がパチッと覚める。
ふくら「忘れ物だよ」
そういってふくらはハンカチを渡す。
「ハンカチ！」あ、玄関に置いてきたのか…
ふくら「これどうしたの？」「まあ、言いたくないなら言わなくてもいいけど」
ふくらには正直に言った方がいい気がする。
(説明中)
ふくら「なるほど…まあよかったね。誰もいないところで倒れていたら大ごとだし」
「すまん。気を付ける」
ふくらは笑って「いや、いいよ。河村が大丈夫なら」
ふくら「ハンカチの持ち主わかる？」
「いや、わからないんだ。授業があるって言って走って行ってしまった」
ふくら「そうか…警察に届ける？」
警察…そうか、警察に届ければいいのか。
でも、そうしたらお礼が言えない。
「なあふくら、俺が持っていたらダメかな。お礼も言えてないんだ。」
ふくらは驚いて「いいと思うけど…会えるかな？」
「会える気がするんだ。不思議なんだけど」
ふくらは笑って「珍しいね、いいんじゃない？」と言って部屋を出て行ってしまった。
なんで会える気がするんだろう。わからない。顔はしっかり覚えてる。
かわいい人だった。目が大きくて、優しそうな人だった。
背は大きくないけど、姿勢がよかった。
「何考えてるんだ」 「仕事しよう」
心臓の高鳴りを隠すように仕事に集中した。
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作者名：Nana | 作成日時：2021年1月17日 3時
