【296】＿＿アンSIDE ページ39
『………ありがとう、アン』
紫紺の片目が細くなり、柔らかな笑みを浮かべるA。
そっと彼女の手を握る。肩に触れた時と同様に、男の僕とは違う細くしなやかで柔らかな手。
きっと、この手の中で僕たちが想像できない汚い事、悲しい事に触れてきた。
ラップに興味があるから？
彫金をしたから？
そんな曖昧な理由じゃない……気がする。
アン「うん、僕もありがとう。A」
僕の言葉に紫紺の瞳が丸くなる。
ふふっと控えめに笑い、此方に手を振るみのりんを見て、彼女を引っ張った。
アン「よしっ、シンミリムード終わり！なんか気分もモヤモヤするし、甘い物食べにいこ！」
奢るから、と困惑し続けるAを引っ張る。
冷たくて凛として綺麗で…まるで氷みたいな子だと思った。
氷って、少し触っただけで冷たいし、ずっと持ち続けていると手が痛くなるんだ。君もそんな感じがする。軽く触る位なら許してくれる。でもずっとは駄目なの。
僕よりも長くいる依織さんや善さんとも一線置いているような、そんな感じがする。
それは、きっと君がコード付きだから……それだけの理由じゃない気がする。
でもね、A。氷はいつか溶けちゃうんだ。
ポタポタと水が落ちていって、徐々に塊が小さくなって水に戻る。
僕ね、今日の事を知ってより一層怖くなった。今握っているこの手も、僕の後ろにいる君も、いつか消えちゃうんじゃないかって。
アン「みのりーん！これからパフェ食べに行こー！デカ盛りパフェがあるお店！」
実里「あら、いいわね！気晴らしにダブルのせちゃいましょー！」
『え、デカ盛り？！たった3人なのに！？』
アン「よゆーよゆー！このアン様に任せなさい！」
そうなってからじゃ遅いから、僕は君を気に掛ける。
君が嫌がろうが、一線引いたとしても、僕らはその一歩を歩み寄るよ。
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テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 評価１回しか押せないのにそんな何度も・・！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2021年12月2日 23時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - こんわ！毎日見てます！あのポケカラとゆうアプリなんですけど、、歌わなくっていいので！そのメッセージでなりきりしませんか？私のは「栗花落アリス」って書けばでます！オーバーでしたらいらないやつを消してください (2021年12月2日 21時) (レス) id: 8f9b2ed954 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 何回も何回も評価押しちゃう...。更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年11月29日 23時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - ゆいゆいさん» 折角お誘い頂けたのに、すいませんでした！ありがとうございます (2021年11月25日 14時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいゆい - テルミヤコウジさん» 別にいいですよ！これからも読み続けるので頑張ってください！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: 9bf949a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年11月21日 21時
