【281】＿＿西門＆神林 SIDE ページ24
神林「確かにアイツは椿さんに似てる。お前のいう通り容姿とかそうじゃねぇんだ」
「あの人の方がきれいだし」という小言を言うと、「こら」と控えめに西門に怒られる。
怒られた事を気にした様子をみせず、酔いを醒ますかのように煙草を一服嗜む。
神林「……あの人と“最後”にピアノを弾いてた時、感じたんだ。言葉をそんな交わしたわけでもねぇのに、あの人の考えと繋がれた気がした。お前と2人でチームを組んだとき、始めて武雷管のライブをお前等と見た時、それと同じようで…どこか違う、そんな感覚を感じ取れた」
西門「……」
神林「あの時、それを与えてくれたのは椿さんだった。
だけど…あの彫金を見た時も、どっか同じようなもんを感じた」
「アイツが鳴らす金属の音、幻影による繊細な音、沈黙という環境すらも全部一つの演出としてアイツは生み出していた」、と静かに語る神林に耳を傾ける西門。
神林「同じような志は、アイツにもあった。だけどそれはあの人とは似て非なるもので、なんで似てるのかわかんなかった。けど、あの日漸く分かった」
神林の脳裏に、自分が最後にみた愛しい女性の姿、
そして彫金の時、魅惑なる幻影を生み出し、それをメタルに打ち込むAの姿。
神林「椿さんが、最後に…音楽はヒトとヒトをつなぐっていう確信を見せてくれた。アイツも同じだ。彫金という演出を元に、俺達の魂と音を一つにしてくれた。
いきつく答えは違うが…」
西門「一つ一つの雑音をほどいて、音を、魂を紡ぐ……同じゴールでもある」
神林「………ま、性格はひねくれてるがな」
西門「お前がいうか？それは」
「うるせーよ」と愚痴を吐き、煙草を潰す神林。立ち上がり、固まった腕と背筋を伸ばした。
神林「だーっ、今日はやめだ、やめだ」
「怠ぃし、寝る」と不貞腐れたように、どこか照れくさそうに言い、腕を回しながら奥へ引っ込む神林。それをクスリと笑いながら、鍵盤の蓋を閉じる西門。
西門「……音楽は、ヒトとヒトをつなぐ……か」
ピアノを愛おしいそうに撫でながら、「君が言った通りだね、椿」と呟き、立ち上がった。
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テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 評価１回しか押せないのにそんな何度も・・！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2021年12月2日 23時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - こんわ！毎日見てます！あのポケカラとゆうアプリなんですけど、、歌わなくっていいので！そのメッセージでなりきりしませんか？私のは「栗花落アリス」って書けばでます！オーバーでしたらいらないやつを消してください (2021年12月2日 21時) (レス) id: 8f9b2ed954 (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 何回も何回も評価押しちゃう...。更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年11月29日 23時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - ゆいゆいさん» 折角お誘い頂けたのに、すいませんでした！ありがとうございます (2021年11月25日 14時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいゆい - テルミヤコウジさん» 別にいいですよ！これからも読み続けるので頑張ってください！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: 9bf949a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年11月21日 21時
