【175】 ページ48
依織「お前が何に縛られてんのか、俺はまだ知らんし、お前から無理やり聞き出す気ィも無い。ただ、……」
視線を逸らそうとした途端、ガシッと顎を掴まれ、無理やり視線を合わせられる。
依織「こんだけは覚えとけ。俺は＿＿気にいったもんは何があろうが手に入れる」
『っ…』
依織「そん気もないんやったら、俺がお前を惚れさせたる」
やから待ったとけ、と言った彼はそのまま顔を近づけてくる。
そう言う感情を向けられているのは知っているものの、実際にやられれば怖気づいてしまい、ギュッと瞳を閉ざす。
が、予想とは裏腹に、その温もりは額に感じた。チュッ、と小恥ずかしい音と共に。
依織「目つぶって震えるちゅー事は…俺の事は、“異性”としては見てくれてんやなぁ？」
『……………ふんっ！』
依織「痛っ！？」
またからかわれた事と、額に感じた感触が頭と顔を暑くし、目の前の男に猛烈な怒りと羞恥心を感じる。その勢いのまま、奴の足に体重乗せて踏んづけてやった。
案の定、痛みでのたうち回っているのを鼻でフンと笑って、部屋を出る。
玄関に行くまで、ひょっこりと見に来た玲央や北斎に呼び止められはしたものの、適当に相槌を打ち、翠石組の家を飛び出した。
ゴシゴシと額を服で拭い、自身のバイク＿＿＿に傷がいくと嫌なので、近場の石を蹴り上げる。
『っぅ……！これだから、あの人は苦手なんだ！』
思わず吐き捨てた言葉が、“嫌い”という事ではない事にも苛立ちながら、頭をガシガシと掻きむしった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らむね - 善さんはなにを知っているんだろう...。続き楽しみです！ (2021年10月20日 16時) (
レス) @page49 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます！拙い文字力ではありますが、楽しんでもらう様に続き頑張ります！ (2021年10月3日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - いえいえ！オリジナル要素たくさんで逆に面白いです！毎回わくわくしながらみてますよ！なので問題なしです！！ (2021年10月3日 15時) (レス) @page32 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ご期待に添えられるように、頑張って考えて書きます！でも、オリジナル要素多すぎなので置いてきぼり展開になったらごめんなさい_(._.)_ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - コードの事ばれちゃった…どんな展開になるのか楽しみです！ (2021年10月1日 15時) (レス) @page29 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年9月14日 20時
