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ASIDE
一応、そのことを忠告した後、部屋を出ようとした。
瞬間、なぜかほんの数刻前に紗月と自身の会話を思い出した。
『あの人と私の関係は、恋愛とかそういうじゃないんだよ。まぁ、家族とか友達とかでもない………ただの、子供と大人だよ』
紗月「子供と、大人？」
『……それに、私には抜け出せない溝がある』
この場面で思い出す事に苦虫をかみつぶしてしまう。
別に依織さんを男性として意識しているわけじゃない。
一応仕事相手としては信頼しているが、この人自体の人間性をそこまで知っているわけじゃないから、晴兄のような信頼をおけるわけじゃない。
……ただ、流石にこっちの世界で生きてきたから、人の視線には敏感だ。
依織さんの私を見る目に、時折熱が入っているのには気づいている。
それが“子供”を見る目ではない事も、紗月にはああいったが、違うという事を気づいていた。
だが、それを知っていながら、私はそれに答えてはいない。
答えるつもりもない。
・・・・・・ない、つもりだった。
最近親しくなったばかりの、何も知らない無垢な少年を思い出し、前髪を掻く。
ああ、本当に……どこをどう見て、そういう感情を帯びたのか…。
依織「どないしたん？」
出ていかない私の事を不思議そうに見つめている。
その瞳の奥にも、心配と動揺と同時に、太陽のように優しい…だが、ずっとは浴びたくはない気恥ずかしい感情が読み取れた。
この人は、それに気づいていて、私に何も言ってこない。
…本当に食えなくて、ムカつく人だ。
『私は縛られているんです』
依織「は？」
突拍子もない事を言う私に、呆けた声を上げる依織さん。
その間抜けな声と面に、思わず笑ってしまうが、それを堪え、言葉を続けた。
『私の人生は、子供の頃からずっと縛られている。縛っている鎖は多分…私がどう足掻こうともほどける事はない。寧ろ、暴れれば暴れる程、太く巻き付いてくる』
依織「…急にどないしたん？人生相談なんて、らしく…」
『だから私は、私の人生を“他者”と共有する気も、預ける気もない』
この人ほど頭が切れるなら、この言葉を意図を読み解けるだろう。
案の定、先ほどの困惑とは違う意味で目を見開いている。
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らむね - 善さんはなにを知っているんだろう...。続き楽しみです！ (2021年10月20日 16時) (
レス) @page49 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます！拙い文字力ではありますが、楽しんでもらう様に続き頑張ります！ (2021年10月3日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - いえいえ！オリジナル要素たくさんで逆に面白いです！毎回わくわくしながらみてますよ！なので問題なしです！！ (2021年10月3日 15時) (レス) @page32 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ご期待に添えられるように、頑張って考えて書きます！でも、オリジナル要素多すぎなので置いてきぼり展開になったらごめんなさい_(._.)_ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - コードの事ばれちゃった…どんな展開になるのか楽しみです！ (2021年10月1日 15時) (レス) @page29 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年9月14日 20時
