【DESIRE】17 ページ46
先に歩く私に追いつく2人は、私の手元のスマホを見る。
アレン「何これ?マップ?」
『ここら一帯の見取り図だ」
アン「え、まさか発信機とかつけてるの?」
『んなわけあるか。
あの部屋の窓から出て、お前等から逃げるなら…最短で2つルートがある。
1つは屋根伝って、真反対にある廃ビルを複雑に抜けて、地下の下水溝から出る裏路地ルート。もう1つは、対面側にある高い壁をよじ登って西側エリアへ出るルートだ』
アレン「2つあるのか。なら手分けして…」
『いや、恐らくは地下の裏路地ルートの方へ行く筈だ』
断言する私に2人は「なんで?」という目を向けてきた。
表情から台詞がよく読み取れる。
『西側ルートは高い壁を通らないと通りに出られない。スラムにいる連中や、ヤクザとかならそっちを選んだ方がいいが……スラムのスの字も知らないド素人相手なら、地下の裏路地を通った方が良い』
アン「……なんか、凄い馬鹿にされてる気がするんだけどぉ〜」
アレン「じゃあ、地下に行くのか?」
『下水溝の入り口へ行く。今から地下に言っても間に合わないからな……走るぞ』
恐らく追いかけてこないと踏んで下水溝では歩いているだろうが、地上へ出られたら厄介だ。私が走り出すと、後ろの二人も慌てて追いかけてきた。
アレン「……あ?」
『何、スピードなら緩めないぞ』
アレン「い、いや…夏準からメールで、場所が」
『見せろ』
バッとアレンからケータイを奪うと、夏準からのメールで位置情報が添付されていた。
その位置情報はこれから向かう場所を示していた。
『……アイツ、待ち伏せしてるって』
アレン「ま、待ち伏せ!?夏準が!?」
アン「な、なんで……てか、逃げられたことまで知って」
『まぁ、キレ者だったからな…(怖い位に)』
アイツ、IQいくつあるんだ?
本当、燕家もとんでもない奴を当主に外したもんだ……敵に回したくないよ、つくづく。
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テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます!これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします! (2022年1月9日 9時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月17日 23時