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【DESIRE】2 ページ31

?〈先週も徹夜していただろ。そろそろ体壊すぞ、ちゃんと寝ろっていつも言ってるだろ〉

『…自分だって仕込みとかで徹夜しょっちゅうじゃん』

?〈俺は体力あるからいいんだよ。お前の場合、体力0だろ〉

『そ、そんな事……む、昔よりは』

?〈そういうのは腕立て20回以上出来てから言うんだな〉

『それ関係ないでしょ!』




ムキになり叫ぶAにハッと電話先で鼻にかけて笑った音が響く。それを聞いて、悔しそうにワナワナと震えるA。



『て、ていうか…よ、用件!何?朝から連絡しかけて来たってことは何かしらあったんでしょ』

?〈別に用はねぇよ。ただ、最近店にも来てないからな。念のため連絡通じるかって〉

『…だからってこんな朝早くに』

?〈ま、朝弱いお前がこんな時間に起きてる時点で何かしら無理してんだろう〉

『む、無理何て……別に私は』

?〈お前はただでさえ見栄張るんだから、俺の前位は緩ませろ。その内またぶっ倒れるぞ〉



また、という言葉を聞きグゥの音も出ず黙りこくるA。
何も言えないと判断した男は、ふっと空気が漏れるように笑う。



?〈今日、暇なのか?〉

『……仕事は入ってない』

?〈ならしっかり休んで、店に来い。どうせまともに食ってないだろ〉

『たべてるよ』

?〈念のため言うが、お前の事務所床に転がっているだろうスナック菓子や栄養ゼリーなんかは食ってる内に入らねぇよ〉



バッと床を見ると、そこには男が言う通りスナック菓子と栄養ゼリーのゴミが転がっている。指摘されたことで、ギュッと口を紡ぐA。



?〈胃に優しい飯作ってやるから、ちゃんと来いよ〉
『………』
?〈返事〉
『…っ、はいはい、わかったよ!行くよ、行けばいいんだろ!』



自棄になったように叫ぶA。
満足気に〈よし〉と言った男をキッと睨む。無論、男の顔ではなくスマホの画面になるが。





?〈それまでに少しでも寝とけよ〉





〈それじゃあな〉、という言葉を最後に電話は切れる。
バタリと事務机に顔を突っ伏せた。




『あの人、エスパーなの……?』



はぁあと、先ほど出したよりも深い息を吐く。
暫くその状態でいたが、やがて立ち上がり、床に散らばったごみをごみ箱に捨てる。




『……寝る前にシャワーあびよう』




ダルそうにそう呟き、事務所に付属していたシャワー室に足を動かした。









____________

?はオリジナルキャラじゃないです。ネタバレになるかもしれません。

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テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます!これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします! (2022年1月9日 9時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月17日 23時

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