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【45】__cozmez&悪漢奴等 SIDE ページ47

『それよりも』と空気を断ち切るように鞄から黒い袋を出し、依織が笑い伏せる机に置く。


『これ今月見つけた分です。いつまでも笑ってないで仕事させてください』
依織「ははっ、ひーっ…あー、笑った、笑った」



笑い過ぎて出た涙をぬぐい、黒い袋の中身を少し開ける。それはすぐに閉じられ、「完璧や」とAに笑いかけた。




『それじゃあ入金は口座で』
依織「おん、今日中にはしとくわ。しかし量が多いな」
『そんだけ使う馬鹿が多いって事でしょ。それよりも………なんでいるの?』



その視線、部屋の隅にいた珂波汰に向けられる。
ムッとした様子の珂波汰は「いちゃ悪いのかよ」と棘を吐く。



『いや、時間が被るのは珍しいと思ってな。まぁ、重なったなら重なったで丁度いいから次の仕事、渡しておくよ』



手渡された仕事に関する資料をジッと見る珂波汰。
受け取らない事を不思議そうに見るA。



珂波汰「…アンタは、何だってここまですんだよ」

『え?』

珂波汰「この仕事も、今までの仕事も給料の割に合わない。しかも、余った衣装とか飯まで持って帰っていいって…サービス良すぎるだろ。こんな仕事を俺に紹介して、どーすんだよ」

『急になんだって……………!』





クルッと振り返り、ニヤニヤしていた依織を睨むA。
目線から怒りを感じた善は「若…」と困った様子で自身の主を見る。




珂波汰「………アンタ、なんで那由汰の具合の事まで知ってんだよ。なんで俺らの事知ってんだよ」

『それ、いう必要はある?』

珂波汰「っ!」

『それなり付き合って、お前には楽な仕事を提供して、金も飯もやっている。それだけでいいだろ。そんな事を知ったってどうでも…っ!?』



最後まで言い切るまでに、珂波汰はAが持っていた仕事の資料を奪い取る。あまりの勢いに後ろへ仰け反ってしまった。




珂波汰「っ・・あぁ、そうかよ。聞いた俺が馬鹿だった!!」




逆ギレ気味に叫ぶと、そのまま部屋から飛び出してしまった。
仰け反ったAは暫く唖然としていたが、背後で笑いをかみ殺している男をジロリと睨みつける。。




『アンタ、余計な事言っただろ』
依織「っ…ふふっ、いや…っ、何や今の…っぶふっ」
善「若!お戯れが過ぎますよ!」

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さあ - イベントのご参加ありがとうございます!!私の嫌いな食べ物レバーなのでなんか親近感が湧きました笑これからも頑張って下さい!応援しています! (2021年6月24日 17時) (レス) id: 7aaf2735e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年6月23日 0時

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