俺の顔がドンピシャらしい

◽︎ 20 現れたナイト ページ22

『は？え、悟？なんでここに、ってうぁ！』

急に般若みたいな顔して目の前に現れた現代最強の男、五条悟は美咲に人を殺しそうな睨みを効かせてから無言で俺を抱き上げた

『ちょっ待ててって悟！！』

「…」

がちでこいつ口開かねーでずっと美咲のこと見てんだけど。何恋に落ちた？

『美咲に恋でもした？』

「「んなわけねーだろ」」

今度は美咲も鬼のような顔をしてこちらを睨んできた。いや女がする顔じゃねーよそれ

しかもめっちゃハモってたじゃんなにこれ実は仲良し的な？

「はぁ…別に私達は何もありませんわよ早くそのアホを引き取ってくださる？」

『はぁ？アホっていう方がアホだろ』

「はぁ？ぶっ殺すぞクソガキ」

またガミガミと言い争っていると、

「…仲良いんだな」

それだけ言うと悟はまた無言で俺を抱え直し廊下を歩いていった。

その後ろで美咲が呆れた顔でため息をついてたとか知らない

____

『おい悟急になんなんだよなんでそんな怒ってんの』

外に出たあと悟の術式で来たのは高専の悟の部屋。

そこに来てからも悟は口も開かず目も合わせずにずっと空中に視線をさまよわせていた

「…だって、」

「なんで、許嫁なんかと会ってんの、Aは俺のじゃん。他の女と会うとか許せない。それになんで俺が話しかけなくても平気そうなの？俺の事どうでもいいの？俺は、Aのこと本当に…好きなのに」

なんでお前がそんな泣きそうな顔してるんだよ…てかさ、

『お前本気で俺の事好きだったの？』

「は？」

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