私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ47)

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97話ページ47

夢主side

後半戦が始まりお互い一歩も譲らない攻防が続く

白熱した戦いが続く中、雷門ベンチでは亀田コーチがなぜか泣いていた

つ「泣いてるんですか？」

亀「こんなすごい試合泣かずにいられるか！」

つ「確かにこんな試合見ることができるなんて感動です！」

杏「スタジアム全体が一つになってる…」

道「悔しいよ…こんな時にベンチにいるなんてっ」

つ「キャプテン…」

試合に目線を戻せば残り時間もわずかになっていた

剛陣にボールが渡りそのままシュートを放つが、当然の如く止められる

小「大事な時に何ボール無駄にしてんだよ！」

剛「無駄じゃねえ！俺だってやれるんだっ絶対にやれる！まだだ…まだ諦めねえぞ」

日「剛陣先輩どんだけタフなんですか、あれだけ走ったのに;;」

剛「体力には自信あるんだ」

つ「剛陣さん強引すぎますよ;;」

道「そうだな…だがあいつの全力はマジだ！」

『やはり…この試合の鍵は鉄之助が持っているな』

つ「え？剛陣さんが？」

するとその時監督がスマホからみんなに指示を送る

つ「ってそっちから送れるじゃないですか;;」

杏「なんて指示を？」

趙「ただ一言“剛陣くんにボールを繋げ”ですよ～」

みんなは監督の指示に驚くが、指示通りに剛陣にボールを繋げる

つ「無茶です！またファイアーレモネードを！？」

『いや無茶じゃない。あいつのボールは打つ度に精度が上がっている』

つ「え！？」

剛「うおぉ！」

途中野坂にボールを取られるが

稲「剛陣先輩！」

明日人が取り返し再び剛陣に繋ぐ

するとその瞬間剛陣は〔ファイアーレモネード〕を実現させ、そのシュートは王帝月ノ宮のゴールに深く突き刺さった

そしてそこで試合終了のホイッスルが鳴り響いた

３対２で雷門は王帝月ノ宮を破りFF優勝を見事勝ち取った

雷門中の勝利に観客全員が湧き上がる

野「負けたよ稲森くん」

稲「野坂！王帝月ノ宮はすごかった！それにすっげー楽しいサッカーだった！」

灰「野坂、アレスはここまでだ」

野「ああ、君たち雷門の勝ちだ。アレスのこれからについては考え直されることになる」

灰「なんだと？」

野「アレスが間違っていたのは認める。だからこの手でケリをつけてくる。僕を信じてくれないか？」

灰「チッ…分かった。あんなサッカーできる奴が半端な奴なわけねえしな」

野「ありがとう灰崎くん」

『仲直りできたか？』