私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ46)

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96話ページ46

夢主side

稲「強い敵と出会えば自分の小ささや大きさを知ることができる。そうやっていくうちに胸が熱くなるんだ。熱くなって仲間との絆を感じられる、それがサッカーだろ！俺たちが大好きなサッカーだろ！二人ともサッカーやろう…いや、サッカーやろうぜ！」

野灰「！」

『稲森明日人…どこか守に似ているな。やっぱりサッカーバカはどの時代にもいるもんだな』

円「くしゅん！」

豪「円堂？」

円「いやなんでもないぞ！(誰か俺の噂でもしてるのか？)」

明日人の言葉を聞き灰崎と野坂はベンチに戻って行く

そこで灰崎が観客席の方を見て足を止めた

宮「凌兵ー！」

灰「！茜…？」

そこにはアレスプログラムで感情を失ったはずの茜が立っていた

灰「お前なぜここにっ」

宮「凌兵！」

灰「！茜…俺が分かるのかっ？」

宮「ごめん凌兵っ、何があったのか試合が終わったら全てわかるから！」

灰「茜…」

宮「それに私見たかったんだ…どんな理由でも凌兵がサッカーをしているところを見たかった…凌兵を支えていたのは間違いなくサッカーだからっ」

灰「…とにかく元気になってよかったな茜」

宮「凌兵！もう復讐のためじゃなく、貴方らしいサッカーをして！強くて真っ直ぐなサッカーを！」

灰「クックック…強くて真っ直ぐなサッカー？…茜、残念だがそれは俺のサッカーじゃない。目の前の敵を徹底的に叩き潰す、それが俺のサッカーだ。何しろ俺はフィールドの悪魔、灰崎凌兵なんだからな！」

灰崎はそう言ってベンチに戻ってきた

『茜に会えてよかったな』

灰「ああ…」

灰崎はそう言うと明日奈からドリンクを受け取ってベンチに腰掛けた

『やっぱり可愛くなったじゃないか』

明日奈がそう呟いていたとは知らずに

稲「みんな！長かった戦いもあと少しだ！島から出てきた日まさかここまでくるとは思ってなかった。だからもう充分だ。この試合勝っても負けても悔いはない…なーんてそんなわけない！ここまできたら何がなんでも勝つ！残りの息が続く限り走り抜こう！ここからは俺たちのてっぺんへのダッシュだ！」

雷門「「おう！」」

亀「勢いに乗ってるな」

『このまま何もなければいいが…』

趙「油断は禁物ですよ～勝負の行方はまだ分かりませんからね～」

つ「いよいよこれで全てが決まるんですね！」

『俺たちのためにも勝ってくれよ雷門イレブン』

そしてみんなはポジションに戻って行った