私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ33)

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83話ページ33

夢主side

灰「…おい」

『なんだ？』

灰「明日奈さんはその…死ぬのか？」

『！…聞いてたのか？』

灰「…」

『聞いてたならしょうがないな…その通りだ。俺はあと持って1年ちょっとだ』

灰「！」

『…まあ正直こうなることは薄々分かっていた。最も悠馬たちよりひどいやつ受けてたしな』

灰「お前は悔しくねえのかよ！」

『…悔しいさ。でもその残りのタイムリミットで俺にできることを全力やり遂げる。それでも悔いはないさ』

灰「それだけで悔いはねぇのかよ！」

『……俺は悔いがどうのこうのってことの前にやるべき事がある。それを成し遂げたあと未練があるなら残りの時間でそれを成し遂げる。俺はそれでもいいと思うけどな』

灰「……そうかよ」

『でも凌兵も心配してくれたんだろ？ありがとうな』(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

灰「…(ﾌﾟｲｯ//////」

『照れるな照れるな』

灰「別に照れてなんかねぇよ！」

『そうか』

灰「…さっさと帰るぞ。またあのうるさい奴らが騒いでると思うからな」

『凌兵は優しいんだな』

灰「別に優しくなんかねぇよ」

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〈翌日放課後〉

明日奈が灰崎と一緒にサッカー部に行くと、明日人の叫び声が聞こえた

すると目の前には王帝月ノ宮の野坂悠馬が居座っていた

稲「ええぇぇ！？」

氷「どういう、ことだっ…？」

灰「野坂っ！何故貴様がここにいるっ！？」

『おいおい喧嘩はやめろよ凌兵』

明日奈は灰崎の首根っこをつかんでいるが、灰崎は御構い無しに野坂の方に進んで行くので明日奈は引づられていく

野「やあこれで全員揃ったね。灰崎くんが雷門中に編入したって噂は本当だったんだね」

万「敵チームのキャプテンがなんの用だ！宣戦布告のつもりかっ！」

野「まあそう捉えてもらってもいいけど…今日は君たちに贈り物を持ってきたんだ」

野坂はそう言ってポケットから1つのチップを取り出し、近くにいた奥入に渡した

奥「これは…？」

『王帝月ノ宮のデータか』

雷門「「！」」

明日奈の言葉にみんなは驚く

氷「どういうつもりだっ！」

野「君たちと公平に勝負するためだ。王帝月ノ宮は【アレスの天秤】と呼ばれるコンピューターによって完全なサポートを受けている。敵チームの詳細な情報はもちろん、選手のバイオリズムまでも考慮した攻略法を割り出してくれる」

剛「だからなんだ！自慢かよ！」