掌が背に触れた…(鳳凰の背中 外伝)最終章２

広間 ページ3

そこには、温かい食事が用意されていて
横山さんのお父さんも同じように
座っていた


「よう眠れたか？急にこないなとこ
連れて来られてびっくりしたな
まあ、座り。
まずは朝飯食うてからや

長い１日になるからな」



その言葉に頷いて

「いただきます」とお箸を手にとった


お母さんも座られて
３人で食事をとる



「ちょう、見て。
Aちゃんのお行儀のええこと…
裕にも…いや、あんたからやな
見習いやっ」

お母さんがお父さんに言い出す

「そんなん、今言わんでええやろ
あほかっ、格好悪い…」


耳まで真っ赤にするお父さんは
横山さんにそっくりで

思わず笑ってしまった

「格好悪いのは、あんたや
Aちゃんにも笑われてるやんか」


慌てて

「笑ったんやなくて、なんかほっとして…」


あたしの目から、ぼろっと涙が溢れた


お母さんが背中をさすってくれる

「ほらっ、あんたがアホやから
Aちゃん、泣いてもうたやん
あやまりっ」

お母さんの剣幕にお父さんが

「えっ？おれ？俺が悪いん？」と慌ててる

それを見て、泣きながら笑ってしまった。

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