そして誰もいなくなった ４

そこに映るもの6 ページ24

『………これ全員分あるって事っすよね』

「おそらく」











また映像が切り替わる…。





また揺れていることから歩いてるって分かった。
風景から高いところだと気づく。






小柄で派手な男に振り落とされる金づち。

また音声が入っていない。





取っ組み合いになっても
小柄な男が蹴られて地面に這いつくばう。





犯人に向かって何かを叫んでいるようだ。





もう一度金づちが頭に振り下ろされて
動かなくなった。







「…嘘だろ」


『人間のする事じゃないですね』







崖から落とされる男。
もはや悪魔の仕業とも言うべき映像だった。









また映像が切り替わる。








もう、俺も二宮も分かっていた。


あと2人分残っているという事を。







『また、外ですね…』


「…このカメラ望遠もついてんのか？」







男女が言い合ってる？
もみ合ってる？



遠目からの映像は良く分からない。


でも、徐々に2人に近づくのが分かる。



気づかないのか？



これは…女の顔が見える。


男の背中が見える。




男の背中の向かって左側が


赤く滲む…。


そして倒れて動かなくなった。





女が拳銃を持って…


立ち尽くす…。





そこでまた画面が暗くなった。









『最後に残るのが阿笠？やっぱり犯人阿笠なんじゃないですか？』


「…分かんねぇよ、でも…」









そして、また映ったもの。


それは予想だにしてないものだった。

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