そして誰もいなくなった ３

錦戸　審判の時 ページ16

。



「…」



ふと気配を感じて振り返ると、

向こうから人影。
俺を呼び出した人物。
ポケットの銃を確認した。





万が一なんかあってもこれで。





？「…」



錦「どうも」



？「タバコくれへん？」



錦「どうぞ」



俺もタバコに火をつけた。




？「そういや、ちゃんと持っとる？」


錦「ここに」





ポケットをぽんぽんと叩いた。



？「あっ、あれ何？向こうになんかある？」



錦「えっ？」





俺は海岸線を見た。
何やろ？





そして、鋭い痛みが右足に。

そいつはナイフで俺の右太ももを後ろから刺して足を払った。






錦「…ぐはっ！」




倒れこんだ拍子に、ばさっと砂を掛けられて目が開けられない。

そのスキにポケットにあった拳銃を奪われた。




やばい！殺されるっ！




錦「ちっきしょ！」




右足の痛みを堪えながら立ち上がって
そいつに抵抗を試みるも
ガツンと拳銃で頭を殴られて
波打ち際にうつ伏せになる。






？「…ゲームセットやな？」





朦朧とする意識の中

ズルズルと海の方へ引き摺られて

後頭部をそいつの両手で掴まれて

そのまま海水の中に…！







ゴボゴボゴボ！！！




錦「ぶはっ！た、助けてっ！！」





ゴボゴボゴボゴボ！！！






錦「やめ、てっ！！死ぬっ！！」



？「お疲れさん」








ゴボゴボゴボゴボゴボゴボ……………。







。

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