浅井さん ページ23
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それからの毎日
仕事帰りに本屋さんに寄って、1日一冊少女漫画を買うのが日課になった。
桃色の恋
全27巻
今のところ、12巻まで読んだ。
書店に無いときだけ、駅前の古本屋さんで買ってる。けど、あのときの男の子には会えなくて
でもあのときすっぴんだったし、今更会うのも恥ずかしいからいいやって思ったり。
玲於くんは最近より忙しくなって
映画に出るんだって、この前台本見せてくれた。
Aがいたら遊びたくなっちゃうから
仕事がひと段落するまでは自分ち帰るねって。
邪魔しないから会いにきてよ、なんて、こっそり思った。
そんなある日
相変わらず重い足を引きずりながら、仕事に向かって
いつもの事務作業を淡々とこなしてた。
ミスしないように、何回も確認する。
もう11月
すっかり寒くなって、でも、クリスマスからお正月にかけての予約がなかなか多い。
それに比例して、事務作業も忙しくなる。
「Aちゃん、ちょっといい？」
そのとき、お世話になってる先輩にそう声をかけられた。
はいって答えて立ち上がると、ごめんね と前置きで
「お昼、もう行く？」
「いや、まだです。これ終わってから行こうかと思ってて。」
「あっ、よかった。たぶん今から大学生の男の子が契約書持ってくるんだけど、」
「契約書ですか。」
「うん。この前持ってくるの忘れたって言ってたから。でもわたし本社行く用事があってね。受け取っておいてもらっていいかな。」
「はい、大丈夫です。ひとりですか？」
「うん。ひとり。浅井淳平さん。」
「わかりました。」
あさいじゅんぺいさん
忘れないように、付箋に書いてパソコンに貼った。
それから1時間後
そろそろお昼食べたいなーなんて思ってたとき
事務所の電話が鳴り出した。
一回小さく咳払いして、受話器を取る。
テンプレ通りの対応をしたら、すみません、と聞こえて
『あの、12月末の旅行で予約をお願いしてる、浅井っていいます。』
あ、浅井さん
って、あの浅井さんかな
「浅井淳平さまでお間違い無いですか？」
『あっはい、そうです。あの、契約書を今日の昼に持って行くって連絡させて頂いていたんですけど、どうしても学校抜けれなくなっちゃって。』
少々お待ちくださいと保留に切り替え、書類を探す。
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Tatsumi(プロフ) - 初めまして！ただいま、初恋一目惚れして、きなこさんの作品を読ませていただいています。こんなにしっくりくる玲於くんは初めてで、主人公ちゃんのキャラも好きで、今やきなこさんの作品や人間性に惚れ込んでいます。沢山の素敵な作品をありがとうございます！ (2020年3月27日 10時) (
レス) id: ec055f32e6 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - きなこさんのお話全部読んでます！！パスワードかかってるやつ昔読んだのですがまた読みたいので良ければパスワード教えて欲しいです！ (2019年10月6日 12時) (レス) id: 5014defe8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - まってました！きなこさん！おかえりなさい！！！楽しみにしてます！ (2019年10月2日 7時) (レス) id: b214cb1e69 (このIDを非表示/違反報告)
ChuRa(プロフ) - ハイスピード大歓迎です！きなこさんの書かれる佐野玲於くんが大好きです。更新楽しみにお待ちしております。 (2019年9月26日 12時) (レス) id: 6da9a38d0b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりこ - 待ちきれないので毎日更新してください！！！！ (2019年9月26日 1時) (レス) id: cb039e5484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2019年9月13日 21時
