電話かあ ページ10
．
ミサ「だからね、何が言いたいかっていうとね、」
A「うん。」
ミサ「ひとを好きになるのって、たぶん、誰かひとりが 自分の頭と心の中、占領しちゃって、それで気付くものだと思うの。」
A「占領？」
ミサ「うん。そのひとのことばっかり考えてるの。Aちゃんもそうじゃない？些細なことで思い出して、それってもちろん良いことだけじゃない。嫌なことあったとき、ひとりぼっちのとき…そういうときに思い出すのが、きっと好きなひと。」
A「…すごい、そうかも。」
ミサ「でしょ？だからね、できるだけ相手の心にも、自分がいてほしいじゃん。それが溜まって、好きになってもらいたいじゃん。」
A「うん。」
ミサ「ミサと先生みたいにずっと会わなかったら、いつのまにか心からいなくなっちゃうんだよ。」
A「…それは寂しい。」
ミサ「ね。だから、自分の存在をもっと思い出してもらうの！」
A「え…ライン？」
ミサ「…もっと！」
A「で、電話？」
ミサ「そう！文なんかより、絶対声がいいから！」
キラキラした笑顔でそう言うミサちゃん
説得力ありすぎて、何も反論できない
でも電話なんて…いきなりハードル高すぎる気が…
ミサ「話聞いてる限りね、Aちゃん絶対先輩に好かれてるから。ライクかラブかは置いといて、好かれてるってことは、わたしが保証する。」
A「本当？」
ミサ「うん。イヤだったらご飯誘わないし、イヤだったら自分の車乗せないし、イヤだったら、手繋がない、抱っこもしない！」
A「そうかなあ…」
ミサ「うん。それにね、Aちゃん。さっきわたしが言ったこと、思い出して。」
A「え？」
ミサ「嫌なことあったとき、ひとりぼっちのとき、思い浮かぶ人が、好きなひとだって。」
A「…うん。」
ミサ「…先輩がいちばん悲しかったとき、夜中に電話をかけたのは誰？」
A「……それは…」
ミサ「ね、大丈夫！自信もって。電話して、思い出してもらおう、自分のこと！」
大丈夫だから！って何度も励まされ
それから2時間後、絶対電話しなよって念を押されて駅で別れた
電話かあ…
ミサちゃんが言うように、わたしのこと思い出してほしいっていうのももちろんだけど
わたし自身、佐野先輩の声を聞きたいっていう気持ちも強い
でも、でも、いきなり電話って！
なんか色々落ち着かず、駅のベンチでひとり
携帯を握りしめていた
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maki(プロフ) - 今まで何お話、読み返したら、やっぱり佐野先輩とうまくいってほしい。。(;_;)先輩！！何してんのーー！！！ (2018年8月5日 7時) (
レス) id: 9583ac788f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - ほんとに今一番大好きな小説です。全然話長くしていただいてかまいません！笑更新これからも楽しみにしていますので大変だと思いますが頑張ってくださいね！ (2018年7月5日 23時) (レス) id: cb039e5484 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - きなこさんは更新率が高いことだけが取り柄だなんて、全然まったくそんなことないですよ(^^)きなこさんのお話を読むだけで元気になれます。いつもお話を読めること本当に嬉しいです。これからも応援しています。きなこさんの思ったまま書いてください！ (2018年7月5日 23時) (レス) id: 49103f1761 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - さいくぅー (2018年7月5日 22時) (レス) id: 527ff0df55 (このIDを非表示/違反報告)
涼夏 - もうきなこさんの伏線が楽しみすぎます!!楽しみにしてます!! (2018年7月5日 22時) (レス) id: c6b1080ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2018年6月16日 21時
