2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

朝ごはん ページ28

Aside





次の日の朝は、しっかり6時半に起きて
ちゃんとした朝ごはんを作った


昨日マオちゃんに教えてもらったから
時短レシピ！


7時になって、そろそろ起こしに行こうかなって思ってたとき
目に入ったのは、壁に掛かったホワイトボード



みそ汁うまかった



汚い字でそう書いてある

うわあ、玲於くん 食べてくれたんだ
嬉しいな



そういえば昨日、わたしソファーで寝落ちしちゃったと思ってたけど
朝はベッドにいたし…

もしかして運んでくれた？
もしかしてお姫様抱っこ？


にやにやしちゃうよ
玲於くん、たまに優しくなるから





A「玲於くん！」



玲於くんの部屋

ガチャってドア開けたら、お布団にくるまって まだぐっすり眠ってる



A「玲於くん、おはよう、7時だよ。」



隣にしゃがんで、そう声をかけた

起きないから つんつんって頬っぺたつついたら、んーって声出して
ゆっくり、瞼を開けて



玲於「……タヌキ…」


A「もお、タヌキじゃないよ。」


玲於「…何時？」


A「7時。」


玲於「…今日俺、仕事午後から。」


A「え、」



…仕事、午後から？



A「…えー…せっかく朝ごはん作ったのに。」


玲於「……2時間後に起こして。」


A「2時間後？わたし学校だよ。」


玲於「…休んで。」


A「無理無理。今日小テストの日だもん。」


玲於「…くっそー…」



言いながら、がばって起き上がって
ボサボサの髪の毛、右手で触ってる


眉間にシワ寄せながらわたしを見て




玲於「…おはようございます。」


A「おはよう。」


玲於「朝ごはん何？」


A「ごはんと、昨日の生姜焼きとポテサラと、卵焼き！あとね、」


玲於「…あと？」


A「…おみそ汁♡」


玲於「…うわー、調子乗ってるわ。」


A「だって、玲於くん昨日食べてくれたんでしょ。嬉しいな。」


玲於「…腹減ってたからね。」


A「そうなの？でも嬉しい、作ってよかった。」



ふふ、って
得意げに笑って

じゃあ食うか、なんて言いながら ベッドから降りてる



洗面所に入った玲於くんと
キッチンでおかずを取り分けるわたし

あくびしながらテレビつけた玲於くんと
テーブルにお皿を運ぶわたし



こんな朝、初めて
本当は 毎日こうしなきゃいけないんだけど




玲於「お、美味そうじゃん。」


A「今日は頑張ったよ。」


玲於「毎日その調子でよろしく。」


A「うん、頑張る。」




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