運命? ページ28
亜嵐side
亜嵐「先生、これ途中の式抜けてるんすけど…」
A「あ、そういうのはマイナス2点にしといて。」
亜嵐「じゃあこれも?」
A「うん、それも。」
なんてことない毎日が続いていた
そんなある日の放課後
菊地くんのこともなんとか収まり
先生にも笑顔が戻って
それと同時に、俺と先生の距離も少し縮まったように思える最近。
小テストの丸つけをしながら
また準備室でふたりの時間を過ごしていた。
亜嵐「…なんかやっぱさ、満点取ってくれると嬉しいね。」
A「嬉しいよね、自分がしてること、遠回しに認められてる感じ。」
亜嵐「あーわかる。点数低かった奴が上がってたりしたら余計…」
A「それ、わたしからしたら、白濱くんがダントツだよ。笑」
亜嵐「え?俺?笑」
A「だってほら、最初白紙で出してきたじゃん。名前だけはちゃんと書いてたけど。笑」
亜嵐「待って待って、それは俺ちょっとヤンチャしてた時期だったからね。笑」
A「ヤンチャのレベルが低いよね。」
亜嵐「ちょ、笑 酷くない?それ。笑」
そんなこと話して笑いあっていたら
______ガラッ
「宮下先生、これ持ってきました。」
A「あ、忘れてた。ありがとう。」
クラスの男子3人がそう言いながら入ってきて
今日の学級日誌をA先生に手渡した。
亜嵐「A先生これ昨日も忘れてたでしょ。笑」
A「えー、そうだっけ?」
先生、マジで抜けてんだよね。
可愛いけどさ。
「てかさ、白濱先生ってなんで宮下先生のこと名前で呼んでんの?」
亜嵐「え、」
「タメで喋ってるし…どういう関係?笑」
3人からの、そんな質問
…まあ、気になるよな。
結局宮下先生って呼びたくなくて、今になってもA先生呼びだし
初めて会った時から、なんかタメだし。
A「…わたしが大学3年生のとき、白濱くんのクラスに教育実習に行ったの。偶然…その、また会って。」
「え、そうなの?すげー。」
「いやマジすごくね?」
亜嵐「…まあ、偶然な。」
「だからそんな仲良いんだ。」
すっきりしたー、なんて笑いながら
ドア開けて 出て行く3人。
その後ろ姿を見送りながら、どこか気まずい空気が流れた。
…言葉にしてみたら、確かにすごいかも。
こうやって4年ぶりに再会できるなんて
やっぱ運命なんじゃないかって、そう思わせる。
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ゆうき(プロフ) - すごく面白かったです。続編、書いてほしいです。 (2019年9月18日 21時) (レス) id: 9e39fec3dc (このIDを非表示/違反報告)
わたし - 読ませていただきました!続編読んでみたいです!!占ツクでこのお話が一番大好きで定期的に読ませてもらってます!ありがとうございます! (2018年10月5日 23時) (レス) id: 30aa3f8e55 (このIDを非表示/違反報告)
こぁお - うわあ、きなこさん、さすがです。 本当に面白かったです。 感動をありがとうございました。 (2018年2月7日 18時) (レス) id: bd05a1edf1 (このIDを非表示/違反報告)
実波 - 久しぶりに読みました。これ、続編ないんですか?笑 (2017年9月26日 7時) (レス) id: 6e3449be8e (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - しばらく開いていなかった占ツク。きなこさんの最初の作品から読ませていただいています。冬のお話を、夏に読んじゃいましたが、きなこさんの世界観はやっぱり素敵だなと思います。この作品以降のものも時間を見つけて全部読ませていただきます! (2017年8月17日 14時) (レス) id: c2a087ffac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2017年2月1日 21時