ソルトボーイ ページ44
Aside
泣き腫らした目を隠すように
ピンで留めていた前髪を下ろした。
楽屋に戻った頃には もうメンバーは撮影に行っていて
美幸さんとチカさんがふたりで話している姿があるだけ。
美幸「あ、帰ってきた。どした？大丈夫？」
A「はい、すみません。迷っちゃって。…チカさんお久しぶりです。」
チカ「久しぶり。ね、玲於とふたりで何話してたの？玲於に聞いても教えてくれないから。」
楽しそうな顔でそんなこと聞いてくる。
…悪気があるわけじゃないんだよね。
ほんとに何も、チカさんは知らないの。
A「…そんな、大した話じゃないですよ。」
チカ「えー、手引っ張って連れ出しちゃうなんて…玲於もAちゃんのこと好きなんじゃない？」
A「……そんなこと、ないです。」
チカさんは本当にいい人
涼太くんの彼女さんだし、わたしだって仲良くなりたいし、大好きになりたい。
…でも、そんなの無理に決まってる。
美幸「…チカちゃん、涼太待つの？」
チカ「はい。ついでにみんなでご飯でも行こうかなって思って。ほら、この前亜嵐と美幸さんいなかったから。」
美幸「そっか…Aちゃん、どうする？」
A「…すみません、用事があって…」
用事なんてないけど
だって無理だもん。行けるわけない。
お先に失礼しますって頭を下げて、局を出た。
外はもう真っ暗でなんだかまた悲しくなってきて
ついタクシーで、あの場所へ。
A「おじいちゃん〜〜」
「ん？どうした？」
カウンター席に座り込んで おじいちゃんの優しい顔を見上げる。
A「好きな人がね、好きな人がいてね、今日好きな人の好きな人が来てね、」
「…うーん、難しいなあ。」
A「だからね、好きな人に好きな人がいるの。」
「好きな人…って、あのソルトボーイ？」
A「そう！塩顔塩対応の100%ソルトボーイ。」
「ソルトボーイ、好きな人がいたのか。」
A「うん…しかもすっごく綺麗な人。」
ココア飲みながら、もうやんなっちゃうよって半べそかいて愚痴った。
おじいちゃん、そうかそうかって優しく聞いてくれて。
…はあ、やっぱり落ち着く。
このまったりとした空気が大好き。
．
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なゆ(プロフ) - SnowMan目黒蓮くんのお話で全く同じ作品あるんです。今日読んでて佐野玲於ver知ってるなぁと思ったら、タイトルも見出し？も内容も全く同じでした。きなこさんが書いてるのかと思ったら作者は違う方です。一度確認してみて下さい、、、。 (2021年8月18日 4時) (
レス) id: 1e103a7bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ri(プロフ) - こんばんは。いきなりコメントごめんなさい。このお話2年前ぐらいに読んでから、すごい好きで定期的に読みたくなるんです。とっくにLDHのファンをやめたのに、懐かしくなって玲於くんのお話別作品も読ませていただきました。とても素敵でした。 (2020年6月18日 1時) (レス) id: c2ce5189fe (このIDを非表示/違反報告)
meiichikawa(プロフ) - とてつもなくこのお話が大好きです。 (2018年8月31日 18時) (レス) id: cd3e6473be (このIDを非表示/違反報告)
Neon - このお話にどハマりしてます。もう何回読んだことか､､玲於くんの不器用さがすごく伝わってきてどんどん続きが見たくなる！そんな感じのお話で、ほんとに読みながらキュンキュンしてます(/ω＼)これからも小説頑張ってください！！ (2018年2月12日 14時) (レス) id: adc5307a56 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - この話すっごい好きです。主人公を応援したくなるし、何回よんでもあきません。せつないし、嬉しい！とか表現があって。ほんまに大好きです！占いツクールを初めて開いた時から読んでいまだに、たまに読んだりします！ (2017年12月26日 0時) (レス) id: fb70c0baa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月10日 21時
