ジャイアン系天使

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「……美味い」

「当たり前でしょ、私の手作りなんだから」



卵焼きを頬張るジョンハン。



ジョンハン様のご要望通り、早起きして作ってきましたよ。



「体育祭まで、あと2週間だな」

「それまでにその体力の無さ、何とかしてね」

「うるさい」



多分ジョンハン的には、私の隣にいるのはもう当たり前で、それが段々私にも感染ってる気がする。



でも、悪い気がしないのは事実で。



「俺さ、本当に親密な人にはハニって呼ばれてるんだよね」

「へー」



素っ気なく返すと、ほっぺを膨らまして睨んでくる。



「言ってる意味、分かってる？」

「分かんない」

「Aもハニって呼んでってこと」



ほら早く、とニヤニヤしながら急かされる。それは、私とジョンハンは親密な関係ってこと？



「…ハニ」

「はい、お利口さん」

「私犬じゃないんだけど」

「あはは、女子でハニって呼べるの、お前だけだからな？」



何それ。



何で特別みたいな言い方するの。



"ハニ"



何で、優しい目で見つめるの。



ねえ、何でドキドキするの。



ねえ、何で？



「体育祭、楽しみだな」



ハニはそう言って、また笑った。

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