愛を与える者 ページ9
Aside
私たちは恋人じゃない。友達でもない。“幼馴染み”という形だけの名前で繋がっている、実は薄っぺらい関係。周りは私たちを特別だと言った。でも、私はそう思わなかった。
幼馴染みだから、私は春千夜の恋人になれない。
幼馴染みだから、私は彼に女として見られない。
彼は、まるで私を家族のように扱った。
だけど、幼馴染みだから、彼は私を頼ってくれた。
幼馴染みだから、弱い部分を見せてくれる。
幼馴染みだから、守ってくれる。
幼馴染みだから、私は今、彼の隣にいられる。
『…』
スヤスヤと私の膝の上で眠る春千夜の前髪を少し整える。本当に、子供みたいだ。昔は良くお昼寝ごっこをして遊んだ気がする。二人でお日様の当たる所に寝転んで、いつの間にか眠っていて。そして気づいたら日が沈んでいた。
別に今が幸せじゃない訳では無い。しかし、どこかで道を踏み外していなかったらもしかしたら、私と春千夜が一緒に笑ってる未来があったのかもしれない。幼馴染みじゃなくて、恋人である未来が。
やっぱりあの日、春千夜の元を離れるんじゃなかった。と、過去に海外へと飛び出した私は後悔した。まだ私がいたら引き止められていたのに。ごめん。ごめんね、春千夜。
この道を選んだのは春千夜なのに、何故か私は自分で自分を責める。そうすることで、許されようとしていた。それが一体“何”に対しての許しで、“何のため”の許しなのかは、私にも分からない。
ただ、もうこのまま二人でどこか遠くに行くのもありなのではないか、と最近思うようになった。
“一緒に死んでくれ”と言ってくれたら、私は迷わず貴方と一緒に死を選ぼう。こんなに愛してくれる
でも、じゃあ私を愛してくれる人は、一体何処にいるのだろう。
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ひめ☆そら(プロフ) - 悠さん» ありがとうございます！私も梵天ifは見たことないなぁ…と思いながら作らせて頂きました！最後までどうぞよろしくお願い致します！ (2021年9月3日 23時) (
レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 梵天でこういったifみたことなかったので楽しみです！更新待ってますね！！！ (2021年9月3日 19時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
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