社会を知れ ページ22
Aside
拝啓。お父さん、お母さん、そして近所の叔母様方。
この度無職になりました。
『…ってこんなふざけた話があるかぁ！！！！！』
「Aさん、ここ一応店なんで。レジ前なんで」
「これが職を失った奴の末路か怖ぇ…」
『黙れムショ野郎。お前なんて千冬いなかったら今頃どっかでのたれ死んでるわ！』
翌日、仕事を失った私は千冬くんのペットショップへと訪れ、レジ前で飢えていた。私の会社はそこそこの大企業だったため、火事になったという情報は今朝のニュースにも大きく取り上げられていた。勿論、その裏に“あの組織”がいることも報道されていた。ちなみに社長や副社長、そして各部署の部長は燃えた会社の中から焼けた遺体として発見されていた。手足は椅子にロープで巻き付けられており、とても逃げられる状態では無かったみたいだった。
『はぁ、また就活かぁ』
「え？何で？うちで働けば？」
『え？』
「何で一虎くんが雇ってるんですか。店長は俺なんすけど」
「でも結局雇うつもりだったろ」と言う一虎に、千冬くんは「まぁそうっすけど…」とジト目を向ける。その間私は、こんな簡単に職を手に入れてしまってもいいのか、と自身の中で葛藤する。すると一虎はこちらに視線を変えて、バッチリと目が合う。
「で、どうすんの？」
『でもペットショップって年収低いって聞くし』
「低くて悪かったですね」
「でもここ前の所と違ってホワイトだよ？給料馬鹿みたいに低いけど仕事中にパチンコ行っても許してくれるし」
いやそれ許してくれるってより給料からその分引かれてるだけだろ。しかもそれパチンコ行ってる時間の時給絶対入ってないだろ。そんなことを思ったが、それをあえて言わない千冬くんに同情して笑って誤魔化した。お前はもっと社会を知れ一虎。
「何その可哀想なものを見る目」
『貴方今から大学行けば？経済と経営と法の』
「それはいいですね。その腐った脳を最新まで変えてきてください」
「計十二年も掛かるし行かないし普通にウザイ。つか話脱線してるし」
私と千冬くんでテヘペロ☆と片手をグーにして頭をコテンと叩き舌を出すと、一虎は今後こそキレて私を追いかけて来た。どうして私だけ。理不尽にも程がある。てかここ店内だろ店員が何してんだよ。
結局千冬くんに怒られた一虎はシュンとして事務所へと戻って行った。
「Aさん、答えはすぐじゃなくていいのでゆっくり考えてくださいね」
『…ありがとう、千冬くん』
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エリザベス女王 - う､､､目から滝が､､､！武道のタイムリープで幸せになってるといいですねぇ､､､✨三途君の恋が､､､あの裏には恋心があったなんて､､､⁈伏線回収上手すぎです‼︎素敵な小説ありがとうございました！ (2022年7月29日 19時) (
レス) @page47 id: c75fcc9307 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ち ゆ。さん» ちゆたん…！！こちらこそ読んでくれてありがとう( ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀ ) (2021年10月30日 16時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ち ゆ。(プロフ) - 最初から最後まで感情が揺さぶられて毎度ページを開く度にドキドキしまくった…(><)ラストの方ほんとにしんどくて心臓きゅってなった(；；)辛いけど綺麗な終わり方しててとても感動しました！素敵な作品をありがとう！ (2021年10月30日 12時) (レス) id: 7bb8e59749 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ゴリラの末裔さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございませんっ！勿体ないお言葉…！！ありがとうございます！！！ (2021年10月13日 23時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの末裔 - 神はここにいた、、、、、 (2021年10月10日 23時) (レス) @page47 id: 566df7a38f (このIDを非表示/違反報告)
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