お調子者２号【宮地清志】

( 1 )いつ帰ってきたっ！？ ページ2

A「ここが秀徳か〜」



今は5月中旬。

英会話スクールに通っていた私は、先生に「アメリカでもっと流暢な英語を学ばないか」と誘われて、アメリカに2年ほど留学していた。

入学する期間がズレてしまったのは手違いがあってだった。

日本に帰ってきたのは、もうだいぶ流暢な英語を話せるようになったから。

あっちに住んでるだけでもう英語しかないからなぁ。少しずつ学ぶじゃなくて英語話さないと生きていけない。


っと、考え事をしていると職員室前に来た。


ノックをして入ると1人の先生が「話は聞いてるわ、もうすぐSHRの時間だし一緒に行こうか」と言うので素直に後ろについて行く。



「少し待っててね」

A「はい」



教室の前で立たされ待っていると、中から聞こえる騒ぎ声。



「先生〜、転校生って女子ですか〜？」

「可愛い女の子だよ〜」

「「っしゃぁぁあ！！」」



男子の喜びの声が聞こえる。

そんなに嬉しいのかと思っていると先生に呼ばれて教室の中に入る。



「可愛い〜ってか美人…」
「頭良さそー…」



色々な言葉が飛び交う。

教室をぐるりと見渡すと座っているにも関わらず高身長だと分かる緑髪の後ろに見慣れた顔が見える。

ガタッとそいつは椅子を倒し立ち上がると、私を指さして叫んできた。



高尾「ちょ、お前いつ帰ってきたっ！！！」



少しシーンとなる教室。

私の双子の兄、高尾和成は驚きを全く隠せていない。



A「驚きだよね皆。
初めまして、そこにいる高尾和成の双子の妹、高尾Aです。

2年ほどアメリカに留学していました。

よろしくっ！！」



その後、教室に驚きの声が響いたのは言うまでもない。

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