18皿 ページ18
「審査開始！！」
そこからはもう怒涛の勢いだった。
その美しい見た目の料理に誰が見ても興味を惹かれる。
そのまま手に取って食べてみればそれはもうこちらの策にはまったも同然。
客が客を呼び、人だかりができる。
幸いこの会場、私の近くにはえりなのようなバケモノはいなかったようで、人が集まりやすかった。
最初は向かい側にいるアホたちに客がいかなくてしめしめと思っていたが、途中からはそんなことも意識せず、ただひたすらに料理を出すことだけを考えていた。
「Aちゃん、」
『あ、瀬名さん！おはようございます、これよかったら食べてってください。』
中には瀬名さんのように遠月関係者のシェフの方も顔を出してくれ、料理の話に花を咲かせた。
瀬名さんも名の知れたシェフなので、お褒めの言葉をいただけるとそれだけで評価は上がるものだ。
「うん、やっぱり美味しいね。」
『ありがとうございます。ですが私なんてまだまだですよ。瀬名さんはいつになったらうちに来てくれるんですか？』
「俺の右腕を誘うのはやめてもらいたいな。」
瀬名さんの言葉に謙遜して、さり気なく
すると近くからわざとらしい咳払いが聞こえたかと思えば、そこには堂島さんが。
なにこれ、なんのホラーだよ。すみません。
『おはようございます、堂島さん。すみません、何ならお2人一緒にどうです？』
さらっと自分の料理を出しながら、笑って冗談半分の会話を交わす。
ありがとう、の言葉と共にお誘いについては丁寧なお断りを受ける。
まぁわかってましたけどね。
それから挨拶を済ませ、堂島さんと瀬名さんは他の会場へと向かっていった。
私は200食をもう済ませているので、後はほどほどに頑張ろうと先ほどのようにお客さんとの会話を楽しみながら残り時間を過ごした。
.
(「さすがは神楽坂の娘と言ったところですかね。」
「まぁもちろんそれはあるだろうが、料理に関してはあの子の努力の賜物だろう。」
「そうなんですか？」
「仙左衛門総帥から聞いた話だがな。
自分の神楽坂としての才能が芸能にあるとわかっていても、薙切えりなの隣に立つため、あの子は相当な努力をしたそうだ。」
「薙切えりなの隣に立つため、ですか？」
「あぁ。…本人たちにしかわからないこともあるだろうがな。」)
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水愛(プロフ) - Ｒ!Ｎさん» コメントありがとうございます！これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月22日 7時) (
レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ!Ｎ(プロフ) - とても面白いです！頑張ってください！ (2019年10月21日 23時) (レス) id: 5067a2983b (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - チョコ味噌スープさん» ありがとうございます！コメントもらえてすごく嬉しいです。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月19日 23時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味噌スープ - 初感想頂きました！！頑張ってください！応援してまぁす！ (2019年10月19日 22時) (レス) id: 956f84dad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水愛 | 作成日時：2019年8月13日 16時
