貴方の煙草に溺れて

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想像してたよりも優しい声で驚いた。



？？『あ！路上ライブの子！……どした？』



話し方も意外とフワフワしてるし、ほんとに人は見かけによらないんだな。



『あの…いつも私の歌聴いてくれてますよね…』



なんか凄い鼓動が早い。
なんでこんなにドキドキしてんの…



？？『あ〜、うん。君の歌すごい素敵だよ。』



信じられないほど嬉しかった。
今まで誰も私を褒めてくれたことがなかった。
親でさえも変な夢は見るんじゃないってそれしか言ってくれなくて、初めて自分を肯定してくれてるような気がした。



？？『…って、え！？！？泣いてんの！？』



気がついたら涙が溢れていた。



『ありがとうございます。ありがとうございます。』



何回も何回もありがとうございますを伝えた。

私が泣き止むまで背中をさすってくれた彼の手は暖かくて大きくてとても安心した。

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少し時間がたったころ、公園のベンチに2人で腰を下ろした。



『あの…名前って…？』



？？『あ〜ごめん、言うの忘れてた笑
俺は井口理って言います。よろしく』



あの大きな手で拍手をしてくれた。



井口『君は？』



『あ、○○って言います、よろしくお願いします。』


これが彼との出会いだ。

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