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10話 ページ10

どうも皆さん、ショッピと申します。

只今現在、レイちゃんを抱えた状態で身を潜めている状態です。白くてふわふわした髪の毛が肌に擦れて少しくすぐったいですが、何よりもちっちゃくて可愛い。

「声出したらアカンよ」

そう言って俺が人差し指を立てれば、同じ様にレイちゃんも人差し指を立てる。頷けば満面の笑みを浮かべた。

ぐう可愛。
やばいわ、これ。

外から聞こえるクソ先輩(コネシマ)の騒音声と鬱先生の汚い喘ぎ声。
可愛い可愛い天使のレイちゃんになに聞かせとんねん。

まあ、あんな2人はゾムさんに任せておけば良い。
今はこの託されたちっちゃな天使をどうするべきかだ。見た感じ、シャオロンさんも鬼になっている。その場に離れるのが正解なんやろうけど、ゾムさんも居る環境でその場から離れればシャオロンさんかゾムさんのどっちかがこちらに来るはずだ。

さてどうしたものか。

「しょぴさん、しょぴさん」

小さな声で俺の名前を呼ぶ。
可愛いなぁ。

「どったん?」

ニヤける顔を抑えつついつもの表情を保ちながらレイちゃんを見る。

「にげないの?」

「逃げちゃったら、ゾムさんにバレるんよ」

「ぞみゅさん、私たちのこと見てないのにわかるの?」

「色々とバケモンやから分かるんよ」

なんや、なんやぞみゅさんって。
可愛いかよ。

レイちゃんに萌え萌えしているのもええけど、流石にゾムさん達の様子を見なければ。そっと物陰から見ればクソ先輩はとうとう鬱先生を見捨てて逃げたらしい。鬱先生はとんでもない表情をしていてこれはジワる。

シャオロンさんがクソ先輩を追ったのを確認して、ゾムさんが鬱先生の相手をしている間に俺はその場からそそくさと逃げた。

そして今はレイちゃんと手を繋いで廊下を歩いていた。両足の義足でゆっくりと歩いている。
ちっちゃい姿の上に歩幅が小さいからペンギンみたいやわ。

かわええわ。
これ。

「だいぶ歩けるようになったんやな。」

「うん!れんしゅういっぱいした!」

「偉いやん。」

そう俺が言えばまたにっこりと笑う。
もうまじ天使やわ。

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作者名:更新不定雑飽子 | 作成日時:2020年1月3日 21時

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