純白の天使 (ページ7)

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7話ページ7

「おま…！とにかく走れぇぇ！」

「アッハハ！」

「ま～てまて～！」

楽しそうに笑うレイと死物狂いで走るシャオロンに満面の笑みで追いかけるゾムの姿。

「え…何っスかあれ」

「さぁ？」

不思議そうに走り去る3人をショッピとチーノは見ていた。2人の姿がゾムの視界にでも入ったのかくるりと方向転換しシャオロンを追うのをやめて2人の方へと走る。

「ヤバヤバ…！」

「ちょちよ…！」

急いで走り出す2人だった。

一方シャオロンは小脇に抱えたレイをそっと下ろせば廊下にへたり込むように座る。

「シャアちゃんすごいね！」

「あの小僧…！」

「あれ…何やっとん」

「おお！シッマか。」

すると遠く方から追われているショッピ達が見えて来る。シャオロンはレイをコネシマに渡す。
コネシマとレイは目を合わせ首を傾げた。

「おーし、今度はコネシマに運んで貰え。」

「あ？何やねん…」

「あ！そこにクソ先輩居ますよ…！」

コネシマは後ろを向くとショッピ達を追い掛けるゾムと目が合った。茶髪の隙間から見えるギラリとした獣のような目付きの翡翠の瞳。

恐怖を覚えたコネシマはそそくさと逃げ出した。

そのままショッピ達の走り去る姿を見送ったシャオロンはホッと一息をつく。

「なーに一息付いてんっスかぁ？シャオロンさぁん」

「は…？」

後ろにいたゾムはニンマリと笑うとシャオロンの肩を叩く。

「い“で？！」

「はーい、シャオロンさんも鬼～」

「は、はぁ？！」

訳が分からないと言った表情で見るシャオロンにクスクスと笑うゾム。

「増え鬼言いましたやん」

すると思い出したかのようにシャオロンは声を零す。

「はぁーもー…」

「良いじゃ無いっスか！楽しいやろ？」

そう肩を組むゾムにシャオロンはため息をこぼした。