純白の天使 (ページ4)

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4話ページ4

「かっこいいね！」

そう言って微笑むレイにコネシマは機嫌が良くなったのか席を立ち上がった。

「行くんですか？」

「おう。じゃあな、レイ。」

「またね！」

「分かりやすい…」

そう思うエーミールはその後もレイと共にいたがある時扉をノックする音が聞こえてきた。少し猫撫でな声な女性の声。エーミールはグルッペンの言っていた貴族の者だと分かった。

「少々お待ちを。」

そう言ってエーミールはレイに視線を映す。しゃがみ込むとレイと同じ目線になる。

「レイちゃん、今からかくれんぼしませんか？」

「かくれんぼ…？」

「はい。私が鬼をやりますから、私に見つからないように隠れて下さい。良いですね？」

「かくれれば良いの？」

「この部屋の中ならどこでも。廊下には出てはいけませんよ。」

「はーい！」

そう言うと少し不慣れながらも両足の義手を動かしてレイは身を潜めた。その様子を見ていたエーミールは扉を開け、客人の貴族の相手をする。

話の内容は貴族ながらも聡明な者なのか、それなりの国の現在などと言った話題だった。貴族の女性にしては珍しいと思ったエーミールだったが先程のグルッペンの言葉を思い出し、話を聞いていた。

気が済んだのか貴族の女は部屋を出た。
部屋に充満する少しきつめの香水の臭い。
エーミールは窓を少し開けて、レイを探した。

レイの隠れた場所は案外見つかりやすい所にいた為時間はそこまで掛からなかった。本棚の影に隠れるようにレイはそこに居た。

「見つけましたよ。」

そう言うとレイは吃驚とした表情でルビー色の瞳でエーミールを見た。

「えへへ…見つかっちゃった…！」

「立てますか？」

そう言って手を差し伸べると小さな両手でエーミールの手を握る。少し支えてあげれば立ち上がるレイ。

義手の無機質な音が響く。

その後もレイとエーミールはのんびり過ごした。